追悼 すぎやまこういち先生との思い出｜藤澤 仁

2021年12月11日。 この日は朝からよく晴れていて、冬空は彼方まできれいに澄み渡っていた。 僕はずいぶん久しぶりに、ドラクエ時代のスタッフと顔を合わせた。 数年ぶりに会った面々を前に、なんだか妙に浮足立ったような気分になって、いつもよりもよくしゃべった気がする。 懐かしさというのはこんなに人を高揚させるのかと、日頃あまり持たない感覚を僕は実感していた。 すぎやま先生のお別れの会を終えたばかりの、築地本願寺前の広場でのことだ。 すぎやま先生と初めてお会いしたのは僕がまだ20代で、夏のDQコンサートの後に楽屋に伺わせていただいた時だった。 先生はとても朗らかで、エネルギッシュで、スタッフになったばかりの自分にも優しく話しかけてくれた。 それでなんだか不思議なくらい気分が上がって、元気が溢れてきたことを今もよく覚えている。 以来、毎年夏のコンサートに行かせていただくのが年中行事になった。 僕

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DQX初代ディレクターフジゲルの追悼の文。冥王のモデルとも言われている

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“いずれ自分の大陸に帰ってきたとき、懐かしいフィールド曲にふと郷愁を感じる。そんなゲームにしたいんです”ドラクエ10の大陸別楽曲の決定秘話。こうして再び藤澤さんの話に心打たれる日が来るとは。

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作曲家がゲームのディレクションに異を唱えるってドラクエシリーズならではなんだろうなぁ