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幻燈紀行「岩窟の村」|ムラサキ
冬になると訪れたい村がある。 その村は山を幾つも越えた所にあるので、中々に足が遠い。交通機関も不便... 冬になると訪れたい村がある。 その村は山を幾つも越えた所にあるので、中々に足が遠い。交通機関も不便である。 冬の日の数日を過ごすため、僕はその村に向かった。町からバスに乗って二時間かかる。 案の定途中で乗客は皆降りた。 寡黙なバスの運転手と寡黙な僕は黙々と山道を進んだ。 途中、運転手に一度だけ話しかけられた。 「お客さんは何をしに行きなさる?」 僕はなるべく丁重に返事を返した。 「冬になると、僕は何故かその村が恋しくなるのです。村をまとう温もりがそうさせるのでしょう。」 「温もりがあるかね。」 「ありますよ。少なくとも宿屋には。」 「あの村の宿は一つしかない。」 「そうだったかな。宿の人たちは良い人ですね。」 会話はそれで終わった。 岩壁に挟まれた隘路を越えてバスは村へと到着した。 僕は寡黙な小旅行の同伴者であった運転手に挨拶をした。 「直ぐに町へと戻るんですか?」 「これはバスだからね。
2018/01/13 リンク