『永遠のジャック＆ベティ』をまた読んで、また笑う - sei9nen9のブックケース

清水義範さんの『永遠のジャック＆ベティ』は、英語の洗礼を『ジャック＆ベティ』の教科書で受けた世代でないと、その可笑しさは切実ではないかも知れません。おおげさに言えば、当時の幼稚な脳漿は、英語の勉強でカルチャーショックを受けていました。 なにしろ、アメリカがまだまだ輝いていた時代。英語への羨望に追いついていけない英語の勉強にイライラしました。己の実力の無さを先生のせいにしたりして、英語の勉強には苦い思い出がいっぱい詰まっています。『永遠のジャック＆ベティ』を読むと、そのほろ苦さが、昨日のようによみがえってきます。 ｢あなたはベティですか｣ ｢はい。私はベティです｣ 主人公が、三十数年ぶりに、中学時代に恋慕を寄せていた、いまでは、すっかり魅力的な女性になったクラスメートにばったり出逢い、あの懐かしいヒト・・・と思ったとたん、言語中枢が中学生時代に退化してしまったというシチュエーション。 ｢あな