趣味的偏屈アート雑誌風同人誌

見たことがある映画を、二〇年ぶりにまた見ることにしました。 パレスチナ／イスラエル問題がテーマのドキュメンタリー映画で、四時間半あります。初めて見たのは二〇〇五年、山形国際ドキュメンタリー映画祭での上映でした。 もっと早く再見して、こういう映画があるとだけでも書けばよかったのですが、事態があまりにも悪化したため「いい機会だからまた見よう」という動機は不純な気がして、見られずにいました。この映画の撮影は二〇〇二年の夏なので、現状は違うのではと思ったせいもあります。 あらためて見はじめると、上映時間の長さなどすっかり忘れて熱中しました。これも不謹慎かもしれませんが「面白い！」といわずにはいられない映画です。初見のときもそう感じました。今回はメモしながら見ましたが、ノートがいっぱいになりました。 四時間半の映画に映るのは、パレスチナを旅する車の窓からの風景と、車を停めて訪ねる場所──アラブの地名

[v-y-kawaguchi]

歌舞伎座の幕見席の案内として最適な批評。