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手のひらの文化を守る 「豆本」専門店 呂古書房 |
言わずとしれた古書の聖地、神保町。ここに軒を並べるひときわ個性的な書店がある。 すずらん通り沿いに... 言わずとしれた古書の聖地、神保町。ここに軒を並べるひときわ個性的な書店がある。 すずらん通り沿いにたたずむ古書店・呂古書房は、日本で唯一の「豆本」専門店だ。豆本とはその名の通り小さな本を指し、西洋では「ミニチュアブック」と呼ばれる。手のひらにコロンと収まるかわいらしいフォルムが特徴的だ。 店主の西尾浩子さんによると豆本は海外で聖書を持ち運びやすくするために出来たという。日本では江戸時代後期に娯楽本として作られていた。雛人形に持たせる絵本等もある。 昭和28年に北海道で「えぞ豆本」が刊行され、全国的な豆本ブームの火付け役となった。版元は全国各地に生まれ、一般書店に出回らない豆本は愛書家たちの間で会員制にて販売されていた。 しかし、版元は後継者不足により一代限りでやめられてしまった。それに伴って愛好家らによる流通グループも消滅した。 現在は若手の方たちが豆本づくりに意欲を燃やしているが、当時の