3.心電図の読み方－(6)、(7)｜誰でも分かる「心電図の簡単な読み方」 - みやけ内科・循環器科

<<(5) ST部分の変化から分かること (6) T波の変化から分かること T波は収縮した心臓がもとに戻るときに（弛緩）できる波です。 心肥大や強い心筋障害があると、スムーズに弛緩できないためにR波だけでなくT波にも異常が出てきます。（イラスト1） 画像をクリックすると拡大します イラスト1T波の変化 平坦または陰性T波 ふつうT波は上向きですが、さらにとがって高くなったり（尖鋭化）、平坦になったり（イラスト2）、下向きになったり（イラスト3）すると異常です。 イラスト2平坦T波の心電図イラスト3陰性T波の心電図 肥大型心筋症では巨大陰性T波と呼ばれる、ふつうよりも先鋭で大きな下向きT波がみられます（イラスト4）。 また、肥満傾向にある人ではT波が低くなる傾向がありますが、この場合は病的とはみなされません。 イラスト4肥大型心筋症の心電図 後から述べるように陰性T波にST降下が伴えば、狭心