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合理性と野蛮さ、幸福の計量できなさについて(宮崎駿 / 風立ちぬ)
宮崎駿の最新作を観る。公開前にいくつか制作時のドキュメントや、監督へのインタビューを観ていたが、... 宮崎駿の最新作を観る。公開前にいくつか制作時のドキュメントや、監督へのインタビューを観ていたが、今回は宮崎が映画の外で語る「映画に込められたメッセージ」がかなり直接的に映画に反映されているように思った。プロデューサー鈴木敏夫が「宮崎駿の遺言です」と語ったのも納得、というか、率直に言って説教臭さはかなりある、けれども、そうした強いメッセージとは別に、観た後もざわざわと消化できないものが残る作品だった。ひとりのエンジニアの半生のロマンスとしては、自分にしかできない仕事を遂げたいが、その仕事が自分にしかできないがゆえに、ブラックな労働をこなさなくてはならない、というある意味、苦境を乗り越えてなにごとかを成し遂げようとするヒロイズムがある。わたし自身、そこに共感できるものもあったし(つい最近まで一応技術者として暮らしていたので)、ひとりの少年が、夢のなかで達成すべき目標を授かる「目覚め」のシーンは
2013/07/31 リンク