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「夜の魚 外灘」 vol.66 | kitazawa-office
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「夜の魚 外灘」 vol.66 | kitazawa-office
二五 低糖タイプ ■ 明け方近く、上海大厦に戻った。 走羽がボックス型のバンで大通りまで送ってくれた... 二五 低糖タイプ ■ 明け方近く、上海大厦に戻った。 走羽がボックス型のバンで大通りまで送ってくれた。 雨は上がっていたが、歩道には水たまりが出来ている。 夏の朝、上海の街は緑と水の匂いがする。 濁った赤色をしたタクシーがきた。日本製の小型車だった。 私は部屋に戻り、濡れタオルを後ろ頭に押しあてて眠った。 どれくらい経っただろう。何度か電話が鳴っている。手を伸ばし、受話器を外していると耐え難い音が響く。 私は上海にきたことを後悔していた。その気分は葉子が訪ねてきても変わらなかった。後ろ頭にコブができている。昨夜は気付かなかったが、短く口を開け、乾いた血がこびりついている。 葉子が薬屋に走り、消毒液と包帯を買ってきた。頭に巻くと白い鉢巻のようになった。髪が逆立っている。 痛み止めを噛んでいると、電話が鳴る。真壁がロビーにきているという。 暫く待たせることにしてシャワーを