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映画の記憶のカテゴリーとしての習得について | borujiaya
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映画の記憶のカテゴリーとしての習得について | borujiaya
映画を見ることが想起を前提とするということは自明に思える。しかし、想起にはいくつかのカテゴリーが... 映画を見ることが想起を前提とするということは自明に思える。しかし、想起にはいくつかのカテゴリーがある。私はそのひとつを「習得」と呼んで、他の想起の仕方から区別したい。 一般に知識には知識に由来するものと経験に由来するものとがあるが、「習得」は後者の獲得において重要な記憶のメカニズムである。というよりも、知識の由来が既存の知識であるか、それとも自身の経験であるかの相違は知識にとって外的であり、習得を経ているか否かが、知識のタイプを区分する核心である。 獲得過程でともに反芻ないし暗誦を必要とするふたつの知識を比較してみよう。ひとつは概念、ひとつは歌である。ともに人から教わったものであるとするなら、両者は既存の知識に由来する知識であるが、後者を記憶するためには(つまり歌えるようになるためには)、概念の獲得とは異なる練習が必要である(稀に一度聞いただけで歌を記憶する能力を持つ人がいるが、このケース