上昇相場は資産運用会社にとって、天国のような環境ではない。 世界の資産運用会社で収入と利益が昨年、金融危機の2008年以降で初めて減少した。ボストンコンサルティンググループ(BCG)が11日、運用会社153社を対象に実施した調査結果を公表した。 BCGによると、収入は前年比で1%減り、利益は2%減少。手数料押し下げ圧力が響いたと指摘した。また、運用資産は7%増え69兆ドル(約7834兆円)となったが、増加は相場上昇によるところが大半だった。 顧客の出費が減ったことが、利益率の高いインフラや商品、プライベートエクイティ(PE、未公開株)、ヘッジファンドなどの分野で最も大きく響いた。PEやヘッジファンドなどオルタナティブ投資は業界の運用資産の15%にすぎないが、収入では42%を占めるため影響は大きい。