イラク戦争を上回るカウントダウン 昨年に出版した『朝鮮半島 終焉の舞台裏』(扶桑社新書)のなかで、このまま行けば米朝戦争は避けられず「北朝鮮攻撃のカウントダウンが始まっている」と書いた。 いま、平昌五輪・パラリンピックで緊張は和らいだのではないかという意見も出てきたが、まったく違う。 平昌五輪・パラリンピックの南北の話し合いは、北朝鮮の時間稼ぎになるだけで、朝鮮半島の非核化という問題解決にならないだろう。 ワシントンやニューヨークに届く大陸間弾道核ミサイルの開発に北朝鮮はあと一歩の地点にまで来ている。ミサイルが大気圏に再突入する際の、高温高圧に耐えられる再突入技術が壁になっているが、これが早ければ3カ月、遅くても1年以内に開発に成功すると見られているからだ。アメリカとしては、その前に決着をつけたいというタイムリミットがある。 一方、北朝鮮は、開発までの時間稼ぎをしたい。金正恩からすれば、そ