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ブックマーク / note.com/cccp1917 (13)

  • ウクライナ戦争の(3年目ではなく)4年目を考える あるいは「我々はどういう世界に住みたいのか」|ユーリィ・イズムィコ

    【インサイト】ウクライナ戦争の(3年目ではなく)4年目を考える あるいは「我々はどういう世界に住みたいのか」守勢に回るウクライナ軍 いよいよ2024年が始まりましたが、相変わらず状況は非常に厳しいものがあります。ウクライナ軍は全戦線で守勢に回ることを余儀なくされ、その間にロシアはじわじわと圧迫を強めているからです。 特にルハンシクとハルキウ両州のあたりではロシア軍がこれまで以上に激しい攻勢に出ようとしているのではないかとの観測が出ており、この場合、クピャンシクが焦点となるでしょう。他方、以前から懸念されていたベルゴロド方面およびベラルーシ方面からウクライナ北部に対する攻撃の再開については、今のところ顕著な兆候は見られないとISW(戦争研究所)は報告しています。 こうした中でウクライナ軍は、北東部一帯に陣地線を築き、予想されるロシア軍の大規模攻勢に備えていると見られます。昨年、ゼレンシキー大

    ウクライナ戦争の(3年目ではなく)4年目を考える あるいは「我々はどういう世界に住みたいのか」|ユーリィ・イズムィコ
  • 第227号(2023年6月26日)博士(たち)の異常な愛情|ユーリィ・イズムィコ

    【今週のニュース】ベラルーシからロシアへの弾薬供給量は ほかウクライナにクラスター弾頭型HIMARSを供与? 6月22日、ロイター通信は、米国がHIMARS用のクラスター弾頭搭載型ロケット弾(DPICM)の供与を検討していると報じた。 DPICMは2008年のクラスター弾禁止条約による禁止対象に入っている。米国はロシアと同様に同条約の批准を拒否しているが、米軍の現役装備から外すという措置をとった。今回の件はそれをウクライナに供与しようということのようだが(なお、ウクライナもクラスター弾禁止条約は未批准)、議会による反対や同盟国との関係を慮ってまだ決定されていないという。 ベラルーシからロシアへの弾薬供給量は13万トン ルカシェンコ政権に批判的なベラルーシ鉄道従業員たちの告発によると、開戦以来、ベラルーシは13万トン以上の弾薬をロシアに供給した。おそらくはベラルーシ鉄道の内部資料によると思わ

    第227号(2023年6月26日)博士(たち)の異常な愛情|ユーリィ・イズムィコ
  • 第223号(2023年5月29日) ウクライナの「パレスチナ化」と「イスラエル化」|ユーリィ・イズムィコ

    【今週のニュース】ベラルーシへの戦術核兵器配備続報ベラルーシに戦術核兵器配備を「開始」 ルカシェンコ大統領 5月25日、モスクワでのユーラシア経済フォーラムに参加したベラルーシのルカシェンコ大統領は、同国への核兵器の移送に関する文書に署名したとプーチン大統領から口頭で知らされたと述べた。その上で、核兵器の移送が「始まった。既に始まった」と2回繰り返して述べたが、実際に自国に核兵器が既に存在しているかどうかは「帰国してからたしかめる」とした。 一国の大統領が自国への核兵器配備について口頭で知らされるだけであり、実際にどうなっているかは帰ってたしかめるしかないというのはロシアとベラルーシの力関係を示すエピソードといえよう。 なお、同日、ロシアのショイグ国防相とベラルーシのフレニン国防相は、ベラルーシ領内における核兵器の保管手順に関する合意書を締結した。この文書について、ショイグは、ベラルーシに

    第223号(2023年5月29日) ウクライナの「パレスチナ化」と「イスラエル化」|ユーリィ・イズムィコ
  • 第222号(2023年5月22日)ウクライナへのF-16供与とG7をめぐるつば迫り合い|ユーリィ・イズムィコ

    一方、5月13日にはフメリニツキーに置かれていたウクライナ軍の弾薬庫がロシア軍のミサイル攻撃を受け、大爆発を引き起こした。爆発の模様やその前後を比較した衛星写真についてはこちらのスレッドを参照されたい。 New footage of the colossal detonation of an ammunition depot in Khmelnitsky, Ukraine, early this morning. pic.twitter.com/b49ItSWPQ5 — Clash Report (@clashreport) May 13, 2023

    第222号(2023年5月22日)ウクライナへのF-16供与とG7をめぐるつば迫り合い|ユーリィ・イズムィコ
  • 第208号(2023年2月6日)ロシア軍大攻勢の兆しとウクライナへの軍事援助の行方|ユーリィ・イズムィコ

    【インサイト】ロシア軍大攻勢の兆しとウクライナへの軍事援助の行方ウクライナ東部でロシア軍の攻勢が格化 長らく予想されていたロシア軍の構成が格化する兆候が見られ始めました。特に顕著なのは激戦が続いてきたバフムトの北方です。1月13日にソレダルが陥落させたロシア軍はさらに北西に進んでシルを占領し、2月初頭にはシル北部のサッコ・イ・ヴァンツェッティ村を確保しました。これによってロシア軍は幹線道路T0513を遮断するとともに、その北部及び東部へ進撃する足掛かりを作ったと見られます。 バフムト市の北部と南部でもロシア軍は占領地域を広げており、特に市の西側に伸びるT0514線を遮断させると補給も圧迫されそうです。英国防省はその周辺の道路についてもロシア軍の火制範囲に入っている可能性が高く、バフムトが徐々に孤立しつつあるとの見方を示しています。 Latest Defence Intelligence

    第208号(2023年2月6日)ロシア軍大攻勢の兆しとウクライナへの軍事援助の行方|ユーリィ・イズムィコ
  • 第205号(2023年1月16日)攻めるロシア軍と西側製戦車供与の現実味|ユーリィ・イズムィコ|note

    【インサイト】攻めるロシア軍と西側製戦車供与の現実味 2023年がやってきました。毎年、新しい年を迎えるたびに「なんだかSFで見たような未来だな」と思うのですが、今年はひどく古臭く残虐な戦争が続いており、なんだかなぁという気分にもなります。そして、この戦争はおそらくそう簡単に終わらないでしょう。その辺のことを、昨年末から今月初めの情勢をなぞりつつ考えてみたいと思います。 ゲラシモフ参謀総長がウクライナ作戦司令官に まず取り上げたいのは、ロシア軍制服組トップであるワレリー・ゲラシモフ参謀総長がウクライナ作戦の統括司令官に任命されたというニュースです。 作戦開始当初、ロシア軍はウクライナに侵攻させた4個軍管区(西部、南部、中央、東部)を統合的に指揮する指揮官を任命していませんでした。おそらくは斬首作戦でウクライナ政府を麻痺状態に陥れ、電撃的に全土を占領できるという見通しがあったためでしょう。各

    第205号(2023年1月16日)攻めるロシア軍と西側製戦車供与の現実味|ユーリィ・イズムィコ|note
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    facebooook 2023/01/16
    “今年はひどく古臭く残虐な戦争が続いており、なんだかなぁという気分にもなります。そして、この戦争はおそらくそう簡単に終わらないでしょう。”
  • ロシア非常事態省の中央司令センターで罵られた話|ユーリィ・イズムィコ

    もう10年以上前だが、僕はロシア非常事態省の中央司令センターで大声で罵られたことがある。 一緒に出張に行った日人のおっさんが傲慢な上にちょっと病気があって、どうも時々変になるのだが、それがいきなり非常事態省の中央司令センターで爆発したのだ。 巨大なモニターとコンソールが並ぶ、ロシアの防災機関の心臓部みたいな場所だ。 そこに視察に来た日人のおっさんがまだ20代の日人をいきなり大声で怒鳴り始めたから、非常事態省の職員たちも「え?何?」みたいな感じに当然なった。 僕自身もあまりのことにどうしていいか分からなかったし(何しろ20代だったから)、なんだこのやろうという気持ちと、父親くらいの歳の男にいきなり腹の底からの声で怒鳴られて怖いのと、しかし屈辱感みたいなものもあって、固まってしまった。 そのときになあ、司令センターの司令官がいつの間にか俺の横に来て、「君に面白いもの見せてやろう」といきな

    ロシア非常事態省の中央司令センターで罵られた話|ユーリィ・イズムィコ
  • ロシアはあとどれだけ戦えるのか? ロシア軍東部軍管区における予備保管装備の衛星画像分析|ユーリィ・イズムィコ

    小泉悠(@OKB1917) 背景 ウクライナ侵略が始まってから9ヶ月で、ロシア軍は戦車1465両、歩兵戦闘車1682両、装甲兵員輸送車259両、その他の装甲戦闘車両695両にも及ぶ膨大な装備品を喪失したと見られている(1)。開戦前の時点でロシア軍が保有していた装甲戦闘車両は戦車3417両、歩兵戦闘車4293両、装甲兵員輸送車7452両であり(2)、特に戦車の損害が極めて大きい。この結果、ロシア軍はウクライナにおける軍事作戦を継続するために予備保管されている旧式兵器を現役復帰させざるを得なくなっている。2022年10月に報じられたところによると、ロシアは旧式化したT-62M戦車など800両を急遽近代化改修して実戦投入する計画である(3)。 では、ロシアの予備兵器はこれまでにどの程度が現役復帰しているのだろうか。また、今後も膨大な損害に耐えて戦争を継続する能力はどの程度残されているのだろうか。

    ロシアはあとどれだけ戦えるのか? ロシア軍東部軍管区における予備保管装備の衛星画像分析|ユーリィ・イズムィコ
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    facebooook 2022/11/16
    “予備保管装備の顕著な減少が確認された。例外はハバロフスクの第243BKhRVTとサハリン南部の第230BKhRVT”
  • 第197号(2022年11月7日) 急接近するロシアと北朝鮮|ユーリィ・イズムィコ

    【今週のニュース】ウクライナ侵略への決断をめぐる裏舞台 ほかチェコの戦車を米蘭が改修の上ウクライナへ供給 2022年11月5日、チェコが保有する戦車をウクライナに供給するための米国とオランダの協力枠組みが公表された。旧ソ連製のT-72B戦車90両を改修するための費用を米国とオランダで半分ずつ(つまり45両分ずつ)負担し、ウクライナ軍へ供与するという。詳しい改修内容は明らかにされていないが、『ポリティコ』は、これが光学機器、通信装置、装甲に関するものであるという米当局者の発言を伝えている。 このほか、改修型のホーク地対空ミサイル、M1117装甲車250両、河川舟艇40隻、フェニックス・ゴースト無人航空機(UAV)1100機が米国からの新たな援助パッケージには含まれる。 ウクライナ侵略への決断をめぐる裏舞台 英『タイムズ』は、ロシアウクライナ侵略をめぐる決断に関するスクープ報道を掲載した。こ

    第197号(2022年11月7日) 急接近するロシアと北朝鮮|ユーリィ・イズムィコ
  • 北朝鮮の無人航空機と思われる物体を撮影した衛星画像について|ユーリィ・イズムィコ

    1 はじめに 令和4年9月25日に北朝鮮の方峴(パンヒョン)飛行場を撮影した衛星画像で、同飛行場の中にある施設群の一角で見慣れない航空機がキャッチされました。 格納庫または整備施設の拡大図(中心に無人機が駐機)Image ©︎ 2022 Maxar Technologies無人機の位置を拡大したもの Image ©︎ 2022 Maxar Technologies この方峴飛行場は北朝鮮北西部の平安北道亀城(クソン)に位置する旧式のMiG-17戦闘機を装備している空軍基地であり、ほかの基地とは異なって大規模な整備施設が設けられているのが特徴です。 2015年3月下旬ころに金正恩党第1書記(当時)が国産と称する軽飛行機を自ら操縦した飛行場としても知られています。 方峴飛行場は平壌の北方約100キロメートルに位置する 今回新たに確認された機体は、既存の北朝鮮が保有している機体とは全く形状が異な

    北朝鮮の無人航空機と思われる物体を撮影した衛星画像について|ユーリィ・イズムィコ
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    facebooook 2022/10/03
    “つまり、技術的難易度が低い無人機の開発に注力せざるを得ないこと 6 アフリカや東南アジア各国で国産U(C)AV開発が盛んであるため、北朝鮮もその例外ではないこと を考えると、至って自然なものと考えられます。”
  • 大声で、泣いちゃった|ユーリィ・イズムィコ

    Su-25攻撃機が低空で激しい機動を行いながら飛び去っていった。 故郷の千葉県が戦場になったのだ。 そういう夢を見た。『この世界の片隅に』の片渕監督と会談をして、そこで「軍都としての千葉県」といった話をした夜だったから、何故こういう夢になったかは明らかだ。 しかし、悲しかった。 僕は少し込み入った狭い坂道の途中にある駐車場まで車を取りに行って、その途中で自分の生まれて生きた千葉県の空をロシアの攻撃機が飛んでいたから、コンクリートの壁に額をついてオイオイ泣いた。 案外とこういうことかもしれなくて、人間は「県」とか「市」とかまで降りて来ないと戦の惨禍見たいのが実感できないのかもしれないですね。 それにしても僕は故郷を憎んでいるようで、やっぱり戦場になったら泣くんだなぁ。

    大声で、泣いちゃった|ユーリィ・イズムィコ
  • 第170号(2022年3月28日) 苦戦続くロシア、粘るウクライナ、踏み込めない西側|ユーリィ・イズムィコ

    【NEW CLIPS】ロシア海軍の揚陸艦が爆発 3月24日、アゾフ海のベルジャンスク港に入港していたロシア海軍の揚陸艦が爆発炎上する様子が撮影された。 ウクライナ軍はこの数日前からベルジャンスク港をトーチカ-U戦術弾道ミサイルで攻撃していたが、今回の爆発が同じくトーチカ-Uによるものであるかどうかは明らかでない(事故説もあるい)。なお、この攻撃を受けたのは1171型揚陸艦であったとみられ、のちに沈没した。 このほかには775型揚陸艦2隻が損害を受けたとされる。 【今週のニュース】北方領土で「3000人動員」の軍事演習 3月25日、ロシア国防省は、クリル列島(北方領土と千島列島)で軍事演習を開始したことを明らかにした。開戦以来、ロシア国防省のサイトは閲覧できなくなっているので、この発表に言及した『フォンタンカ』紙(サンクトペテルブルグの有力地方紙)の記事を参考にした。 この記事によると、同演

    第170号(2022年3月28日) 苦戦続くロシア、粘るウクライナ、踏み込めない西側|ユーリィ・イズムィコ
  • 第169号(2022年3月21日)ロシアの非核エスカレーション抑止攻撃|ユーリィ・イズムィコ

    【NEW CLIPS】撃たないでロシアのシンガーソングライターであるゼムフィーラが『撃たないで(Не стреляйте)』のミュージックビデオをYouTube上にアップしました。 もともとは2010年に作られた曲ですが、今回の戦争のためにアレンジしたニューバージョンのようです。 【今週のニュース】「ウクライナの大量破壊兵器開発」ほかロシアの対インド軍事協力は継続 2022年3月18日、ロシアのデニス・アリポフ駐インド大使は、AK-203自動小銃の現地生産が間も無く開始されると明らかにした。2019年に設立が発表されたインド・ロシア・ライフル私有会社(IRRPL)が約60万丁を生産する。 また、アリポフ大使は、インドに対してS-500防空システムを供与する用意があるとも述べた。インドはロシア産原油の購入にも意欲を示していると伝えられ、西側からの孤立化が進む中で(そして中国への過度の依存を避

    第169号(2022年3月21日)ロシアの非核エスカレーション抑止攻撃|ユーリィ・イズムィコ
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