EYES
将棋の藤井聡太さんが、棋聖の初タイトルを獲得した際の会見で掲げた色紙の言葉、「探究」。実は近年の教育界においても、最も重要なキーワードとして注目されているものだ。出来合いの問いと答えが中心の学びから、自分なりの問いを立て、自分なりの仕方で、自分なりの答えにたどり着く、そんな「探究型の学び」への転換が、今、目指されている。 再来年度から完全実施される高校の新学習指導要領では、「総合的な学習の時間」が「総合的な探究の時間」へと変わる。「地理探究」や「理数探究」など、「探究」の名を冠する科目も登場する。小中学校でも、「探究」はもちろん重要なキーワードである。 背景には、大きな時代の変化がある。言われた通りのことを勉強していれば幸せになれるという神話は、もはや共有できない時代。将来どのような人生を送るにせよ、子どもたちには、自分なりの問いと答えを「探究する力」を保障する必要がある。 そんな教育を実
長く続いた休校期間中の学習を取り戻すため、今、多くの自治体が夏休みの大幅な短縮を予定している。子どもたちの学習の保障は、もちろん大前提だ。自治体によって状況はさまざまなので、一概に否定することも慎まねばならない。しかし教育学者としては、ぜひ再検討をお願いしたいと、声を大にして言いたい。 教育学のさまざまな研究は、子どもたちの学力保障や学力向上について、授業時間をただ増やせばいいわけではないことを明らかにしている。それはむしろ、子どもたちを疲弊させ、勉強嫌いを増やすことになる危険性さえある。 子どもたちは、授業時間のせいぜい半分程度しか実際には学習していないという指摘もある。先生の話をただ聞いているだけ、あるいは聞いているふりをしているだけの時間がとても多かったり、また、授業についていけない子、逆に、すでに分かっていて授業を受ける気がしない子も大勢いたりすることが知られている。
新型コロナウイルス対策で休校していた学校が再開し、教員の仕事に感染予防の消毒作業が加わった。「三密」の回避と休校で遅れた授業の取り戻しに大忙しの教員の負担軽減を図ろうと、消毒を専門業者に委託したり、外部人材に依頼したりと、知恵を絞る自治体もある。
岐阜県教育委員会は、高校の制服の男女の区別をなくし、性別にかかわらず選択できると校則に明記するよう全県立高校に要請した。「性別を問わず、スラックスかスカートを選択できる」などと記してもらう。背景には、性に関する価値観の多様化や、心と体の性が異なるトランスジェンダーの生徒への配慮などがある。 制服がある岐阜県立高校は六十二校。現在も全校で、生徒から申し出があれば、男子がスカートを、女子がスラックスを選べる。ただ、自由な選択を校則で保障しているのは昨年度末時点で十七校どまり。多くの学校は、「男子はスラックス」「女子はスカート」などと、男女別の制服を校則に記している。このため、校則と異なる選択をする場合、生徒側が、トランスジェンダーであることを教員に打ち明ける必要があるなどと考え、ちゅうちょしている可能性があると指摘されていた。
オランダで普及する先進教育「イエナプラン」が近年、国内でも注目を集めている。昨年、長野県佐久穂町で国内初の認定私立小学校が開校し、広島県福山市では公立小学校の開校準備が進む。オランダ在住の教育研究家リヒテルズ直子さん(64)は著作などでイエナプランを日本に紹介してきた。根底にあるのは日本の教育への危機感。人工知能(AI)やロボットの発達で社会が変わるこれからの時代を生きる人材育成の必要性を訴える。 ひと言で表現すれば、自分らしく主体的に、また他者と共に生きることを学ぶ教育です。学年ごとのクラス編成ではなく、一~三年生、四~六年生が同じ教室で学ぶ異年齢学級を構成します。自分とは違う立場の存在と触れ合い、他者から自分の価値を学び他者を尊重することを学びます。日本の総合学習に近い「ワールドオリエンテーション」では、本物の題材を使って、子ども自身の問いを出発点に、教科学習で学んだことを生かしながら
2020年4月1日(水) 中日新聞 CHUNICHI WEB MENU SEARCH 天気 就職・転職 進学・教育 旅行 相談 囲碁・将棋 暮らし 医療 イベント 地域のニュース 愛知 岐阜 三重 静岡 長野 福井 滋賀 石川 富山 地方選挙 一面 社会 政治 経済 マーケット 国際 特報 スポーツ カルチャー 特集・連載 社説・コラム 動画 トップ > 特集・連載 > 教育 > 記事一覧 教育 <学びの未来> イエナプラン公立小、広島県が開校へ(2019年12月22日) 働きやすい学校づくり討論 名古屋に各地から関係者(2019年12月22日) 新コラム筆者、執筆に込める思い(2019年12月22日) 「出席扱い」認められやすく フリースクールなどで学ぶ不登校生(2019年12月15日) 学んだ英語で交流、議論 名古屋市教育館が小中高生向け講座(2019年12月15日) 母国語のアシスタ
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