仕込みが始まる昼ごろに出勤して… ブラック企業でうつ病を患った富田さん(27歳男性) 富田さん(仮名)は、ふたり兄弟。兄は高校卒業後、名古屋近くで働き始めたが、数年会っていないため、今は何をしているかわからないそうだ。富田さんは、高校卒業後に実家の山梨県から上京し、都内の居酒屋で勤務を始めた。食べたり、料理をすることが幼少期から大好きで、将来は調理にかかわる仕事に就こうと決めていたそうだ。両親はすでに退職していて、農業と年金で細々と暮らしている。 富田さんは、上京後、社宅に入りながら、先輩や上司のもとで、居酒屋メニューを調理して提供する厨房で働き始める。この会社は都内に数店舗を持っていて、富田さんは約3年ごとに和食居酒屋、イタリア料理居酒屋、多国籍料理店などと職場を変えながら働いてきたそうだ。 「僕はどの店に配属されても、それなりに一生懸命働いてきました。仕込みが始まる昼ごろから出勤して、