7年8ヶ月に及んだ安倍政権の下、様々なかたちで報道への圧力や自主規制が顕著となる中、筆者は常にジャーナリズムと権力はどう対峙すべきなのかを考え続けてきた。今月2日に行われた菅義偉官房長官の自民党総裁選への出馬会見で、筆者はちょっとした波乱を起こしてしまったが、それもこの間のメディアのあり方への危機感からだった。菅氏の会見の終盤、筆者は「フリーランスにも質問させてください」「こんな会見、出来レースじゃないですか?」「公文書を棄てないで下さい。公文書を改ざんしないで下さい。今ここで約束して下さい」と、いわゆる「不規則発言」をしたのである。その様子の動画は、ツイッター上で「品位がない記者」として紹介され、その動画の再生回数は現在120万回を突破している。確かに、先日の筆者の振る舞いは「お上品」なものではなかっただろう。ただ、「お上品」な記者クラブメディアの煮え切らない「お行儀の良さ」こそ、安倍政