古本を中心とした書籍の販売スペースとカフェ、ワークスペースを併設した書店「Pono books&time(ポノ ブックスアンドタイム)」(盛岡市大通3、TEL 019-601-7253)が3月にオープンした。 ソファ席で店内の本を読むことも 幼い頃から書店を開くことが夢だったという店長の小山由香理さん。昼間は会社員として働く中で、夢を諦めきれない自分に気付き、一念発起。これまで通り仕事をしながら夢をかなえるため、平日の夜間と土曜・日曜に営業する書店を開くことを考えた。 開店するためのアドバイスを受ける中で、書店と何かを組み合わせることを勧められ、自宅や会社以外で仕事や作業をする場所、本を読みながらくつろげる場所が盛岡には少ないということを感じ、現在の形にたどり着いた。 小山さんは「ようやく夢の一歩を踏み出せた。自分にしかできない本屋は何だろうと考える中で、本屋とカフェ、ワークスペースが一緒
「さわや書店フェザン店」(盛岡市盛岡駅前通)の店員、長江貴士さんの呼び掛けで、「ひとさらいの夏」(富士本由紀さん著・双葉文庫)の復刊が決定した。 「ひとさらいの夏」は、さまざまな状況下に置かれ行き詰まった女性たちを主人公にした7つの作品からなる短編集。出版元である双葉社でも在庫が少なくなり、担当者が「あと50冊ほどしかないが、取り扱ってくれないか」と同店に相談し、在庫を全て同店で販売することとなった。 双葉社第2営業部の田中沙弥さんは「今回の復刊がなければ絶版になっていたので、まさに奇跡だと思う。長江さんから今回の企画の話を聞いた時も成功するか半信半疑だった。好きな一冊だったので、最後は好きな書店で販売してもらおうと相談したところ、こんなことになるなんて信じられない」と話す。 復刊を呼び掛けた長江さんは、昨年大きな話題を呼んだ「文庫X」の発案者。作品を読み面白いと感じ、「ここで売り切れて絶
同館では、2月1日~14日の「岩手の読書週間」に合わせて、2月中は楽しみながら図書館や本に親しめるイベントを開催している。「絵本の病院」は子どもたちにもっと図書館を利用してもらおうと企画し、「子ども図書館フェスティバル」の一環として、表紙が破れたりページが取れたりするなど壊れてしまった絵本の修理を行う。 企画を担当する同館スタッフの村松昭さんは「どんなに大切にしていても、本は必ず壊れてしまう。自分で修理しようとする子どもや親もいるが、間違った方法で修理すると逆に本を傷めてしまうこともある。図書館で借りた本を誤って壊した時も、慌てて修理しないでスタッフに相談してほしい」と話す。 当日は児童コーナーで絵本を受け付け、図書館スタッフらが本の「お医者さん」となり修理を行う。本の状態を「診察」しながら、状態に合わせて専用の接着剤やデンプンのりなどの道具を使って修理をしていく。本の状態によっては修理で
盛岡市の書店「さわや書店」の店員が、その年に読んだ作品からお薦め本を選ぶ「さわベス2017」の書籍部門第1位に岩手県出身の作家、柚月裕子さんの「慈雨」(集英社)が選ばれた。 「さわベス」は2004年から始まり、今年で13回目を迎える。昨年12月から今年1月までに発売された本を対象とし、その中から書店員らが「読んで面白かった本」を出し合う選定会を実施。「今、最も応援したい1冊」を書籍部門・文庫部門の2つに分けてランキング形式で発表する。各部門で1位になった作品は来年1年間かけて同店全店で応援していく。 柚月さんは「『柚月さん、吉報です!』と知らされた時には驚きと喜びでいっぱいになった。書店員は読者との距離が一番近い存在。岩手の書店員の皆さんが数ある本の中から選んでくれたことがうれしい。地元の皆さんに認めてもらえたのかなと思うと胸がいっぱいになる」と話す。 「慈雨」は「人間の再生」をテーマにし
盛岡の「さわや書店フェザン店」(盛岡市駅前通)が12月9日、「文庫X」の中身を公開する「文庫X開き」を開催する。 「文庫X」は本全体を全面帯で覆い、ビニールで包んで内容が分からないように販売している文庫本。今年7月下旬から同店で販売したところ当初用意していた60冊が数日で完売。その後、ツイッターなどで紹介したところ話題を呼び、現在は県内14カ所の書店で販売しているほか、47都道府県600店舗以上で展開されている。同店での売上数は累計で4300冊を超えた。 発案者である同店スタッフの長江貴士さんは「まさかこんなに広まるとは思っていなかったので、最初はとても驚いた。すぐに正体がばれてしまうのではという心配もあったが、今まで隠し続けられたのも読者の皆さんの協力があったおかげ。一緒に盛り上げてくれたことに心から感謝している」と話す。 「文庫X開き」当日は17時30分を解禁時刻とし、同店ではツイッタ
盛岡の「さわや書店フェザン店」(盛岡市駅前通)で、タイトルと内容を全く明かさず販売している「文庫X」が異例の売れ行きとなり、話題になっている。 「真夏の本の肝試し」の一角は異様な雰囲気に包まれている 「文庫X」は、全面帯で表紙を覆い、ビニールで包んで内容が分からないように販売している文庫本。内容を推測するヒントは500ページ以上のページ数と810円という価格、帯に書かれた紹介文のみ。7月下旬に販売を開始し、店頭に出した60冊が5、6日ほどで完売。急いで追加分を入荷するほどの売れ行きを見せた。ツイッターなどで紹介したところ、さらに話題を呼び、SNSを通じて県外への販売も行っている。これまでの販売冊数は350冊を超えたという。 企画したのは同店スタッフの長江貴士さん。同文庫本は単行本で販売された時から同店一押しの1冊だったが、その当時はあまり売れ行きが伸びなかったという。文庫での発売となり、長
さわや書店(盛岡市大通2)の店員がその年に読んだお薦め本をランキング形式で紹介する「さわベス」が12月10日、今年も発表になった。 今年で12回目を数える同企画。2014年12月から2015年11月30日までに発売された本を対象に、書店員が選定会を開催。売れた、売れないに関わらず純粋に書店員が読んで「面白かったか」を審査基準に、今年お薦めの23作品が出そろった。 書籍部門1位には、「終わった人」(内館牧子著、講談社)が選ばれた。書店員は「こんなにも壮年男性の心に刺さる小説があっただろうか。野心・虚栄心・下心。すべてを裸にして見通す洞察力に完敗」と評す。 以下、2位=「タスキメシ」(額賀澪著、小学館)、3位=「SOY!大いなる豆の物語」(瀬川深著、筑摩書房)、4位=「ヨイ豊」(梶よう子著、講談社)、5位=「友川カズキ独白録」(友川カズキ著、白水社)、6位=「生還者」(下村敦史著、講談社)、7
さわや書店(盛岡市大通2)の店員がその年に読んだお薦め本をランキング形式で紹介する「さわベス」が12月11日、今年も発表になった。 今年で11回目を数える同企画。昨年12月から今年の11月下旬までに発売された本を対象に、書店員が選定会を開催。売れた、売れないに関わらず純粋に書店員が読んで「面白かったか」を審査基準に、今年お薦めの23作品が出そろった。 書籍部門1位には、「奇跡の人The Miracle Worker」(原田マハ著、双葉社)が選ばれた。岩倉使節団の留学生として渡米した去場安(さりばあん)が、伊藤博文伯爵に青森県弘前市に住む友人の長女介良(けら)れんの教育をお願いされる。れんは盲目で、耳も不自由で話すこともできない。ヘレン・ケラーとアン・サリバンの物語を、日本の明治時代を舞台に再編した作品。 以下、書籍部門ランキング。2位「謝るならいつでもおいで」(川名壮志著、集英社)、3位「
さわや書店フェザン店(盛岡市盛岡駅)の店員松本大介さんが「ぐろぐろ」(筑摩書房)を復刊し、3月29日にフキデチョウ文庫(盛岡市中ノ橋通1)で著者・松沢呉一さんのトークショーを開催した。 トークショーで話す「ぐろぐろ」著者の松沢呉一さん(右) 同書は1998年に初版された、現代のタブーに切り込むエッセー集。松本さんが同書を追加発注した時、ほぼ絶版状態にあることを知り「こんなに面白い本はない。重版してもらおう」と、増刷分1000冊全てを同書店で販売するつもりで重版を出版社に持ちかけた。 重版する際に、インターネット上で販売しないという約束を出版社と交わし、書店としての意地を懸けた。重版が決まった後、全国数社の書店も仕入れを希望したことから、同店では700冊を入荷。地方書店としては異例の決断だったが、2013年12月に増刷分の販売を店頭で始め、約2カ月で500冊を売り切った。松本さんは「すごい売
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