5月。広島県庄原市という山間のまちに、書店『ほなび』がオープンしました。手がけるのは、人口6600人(2024年)の田舎町で本屋『ウィー東城』を経営する佐藤友則さん。 ウィー東城といえば、美容室やコインランドリーを併設するなど、「複合化」の先頭を走ってきたお店。あの佐藤さんが「本で勝負する」新店をオープンしたとあって、注目が集まっています。 『ほなび』について佐藤さんは、「町がもう一度元気になっていく、きっかけの本屋になればいい」「これは日本の再生だと思ったんです」と語ります。 過疎化がすすむ庄原市中心部は2つの書店が相次いで閉業、一時は無書店地域に。JR在来線の存続・廃止も議論されるまちで、いま、いったいなにが起ころうとしているのか? その最初の一手は、「開店前の本の棚詰め作業を、お客さんと一緒にやってしまう」という前代未聞のイベントでした。 これからの本屋、地域、人との関わり方について