シンドバッド13回目の航海(Sindbad: The Thirteenth Voyage) Broken Mirrors Press, 1989 「宇宙舟歌」ではオデッセイアを下敷きに縦横無尽のほら話を展開させたラファティだが、本編ではアラビアン・ナイトの世界を舞台にラファティ節が炸裂する。主な舞台はアラビアン・ナイトの時代のバグダッド。船乗りシンドバッドの正体はケンタウロン・ミクロンのスパイで、現代のシカゴから拉致されてきたのは語り部のシェヘラザードだ。おなじみのカミロイやアストローブから派遣されたスパイたち、終始悪ふざけを繰り返す七つの命を持った先代のカリフ・ハールーン・アッラシード、巨大化して皆既日蝕をおこすロック鳥、変幻自在のイフリートをはじめとする魔物たち、「どこでも航時機」で現代のシカゴから潜入した偽シンドバッドとその機械妻、地球の中心部に封じ込められた悪魔たちと門番のドラゴン