ケニア・ナイロビで開かれている国連教育科学文化機関(ユネスコ)の政府間委員会は16日、無形文化遺産の代表リストに、琉球王国時代から続く伝統芸能「組踊(くみおどり)」(沖縄県)と絹織物の伝統工芸技術「結城紬(ゆうきつむぎ)」(茨城県結城市、栃木県小山市)の2件を追加登録することを決めた。文化庁が同日発表した。日本からのユネスコ無形文化遺産登録は計18件となる。 組踊は、沖縄の伝統音楽や舞踊を組み合わせた「歌舞劇(かぶげき)」。琉球王国時代の18世紀初め、国王の代替わりの際に、中国から派遣されてきた使節を歓待するために創作したのが始まり。現在は国立劇場おきなわ(沖縄県浦添市)を伝承・公開の拠点としている。 結城紬は、結城市や小山市周辺の地域に伝わる絹織物の伝統技法。江戸時代初期から生産が盛んで、真綿から手つむぎしたものを糸にして、伝統的な製織技法で織り上げた織物は、日本を代表する紬とされる