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2014年12月29日のブックマーク (19件)

  • まさにフェノメノン―石牟礼道子『椿の海の記』を読む - 関内関外日記

    椿の海の記 (河出文庫) 作者: 石牟礼道子出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2013/04/05メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見る 春の花々があらかた散り敷いてしまうと、大地の深い匂いがむせてくる。海の香りとそれはせめぎあい、不知火海沿岸は朝あけの靄が立つ。朝陽が、そのような靄をこうこうと染めあげながらのぼり出すと、光の奥からやさしい海があらわれる。 大崎ケ鼻という岬の磯に向かってわたしは降りていた。やまももの木の根元や高い歯朶の間から、よく肥えたわらびが伸びている。クサギ菜の芽やタラの芽が光っている。ゆけどもゆけどもやわらかい紅色の、萌え出たばかりの樟の林の芳香が、朝のかげろうをつくり出す。 ビクトー・ベウフォートがそうだったかどうか覚えていないが、格闘家で「フェノメノン」の異名を持つ選手がいた。現象や事象を意味する言葉がどう転じてか驚異の才能などをあらわす

    まさにフェノメノン―石牟礼道子『椿の海の記』を読む - 関内関外日記
  • フィリップ・K・ディック『市に虎声あらん』を読む - 関内関外日記

    [rakuten:hmvjapan-plus:10066667:detail] アカ狩りがはびこりレイシズムとセクシズムの壮絶な暴力が横行する街。核戦争の恐怖に覆われた末世澆季、ハルマゲドンを預言する黒人カルト教祖の荘重な声が響き渡る…異常なまでの外見偏重とその裏返しの内面の歪み、肥大化した自我のケダモノと化した青年の破滅と現実への帰還を描く「カフカ的パルプ・フィクション」。ディック二十五歳の処女作。あまりの過激さゆえ長く筐底深く沈めることを余儀なくされ、死後四半世紀を経てようやく日の目をみた問題作。待望の日語版。 おれには大好きな作家が何人かいて、そのうちの一人がフィリップ・K・ディックだ。おれがSFを読み始めたのはディックの『ザップ・ガン』からだ。抜群の切れ味を見せる短編、どこかに連れていってくれる傑作長編、「なんだこりゃ」という失敗作(『ザップ・ガン』もそれに入るかもしれないが!)

    フィリップ・K・ディック『市に虎声あらん』を読む - 関内関外日記
  • about

  • 【GoPro・Drone・TimeLapsの3つを駆使した秀逸なサーフムービー】スナッパーズロック@オーストラリア | 【WAVAL(ウェイバル) 】話題の波を起こすサーフメディア

  • 【真のサーファーとは?】下半身不随の女性を背負い、もう一度サーフィンの感動を与えた青年 | 【WAVAL(ウェイバル) 】話題の波を起こすサーフメディア

  • ナイル・ロジャース、故バーナード・エドワーズに捧げるシック新曲を来年3月に | bmr

    シック(Chic)のメンバーとして70年代に「おしゃれフリーク」(“Le Freak”)、「グッド・タイムス」「ダンス・ダンス・ダンス」といったダンス・ヒットを生み出し、また世界で2000万枚以上を売ったマドンナ(Madonna)『Like A Virgin』をはじめ、デイヴィッド・ボウイ、ダイアナ・ロスなどを手がけたベテラン・プロデューサーとしても知られる名ギタリストのナイル・ロジャース(Nile Rodgers)が、シックのベーシストで、ナイル・ロジャースと共に数々のヒットを生んだ故バーナード・エドワーズ(Bernard Edwards)に捧げるシックの新曲“I’ll Be There”を来年リリース予定であることを明かした。 今年マドンナ『Like A Virgin』が発売30周年を迎える中、ダフト・パンク(Daft Punk)“Get Lucky”の世界的ヒットを皮切りに、アヴィー

    ナイル・ロジャース、故バーナード・エドワーズに捧げるシック新曲を来年3月に | bmr
  • 0013 夜 | 松岡正剛の千夜千冊

    幻想の中世 ユルジス・バルトルシャイティス リブロポート 1985 Jurgis Baltrusaitis Le Moyen Age Fantastique 1955 [訳]西野嘉章 しまったと思った。 ユルジス・バルトルシャイテスを知るのが遅すぎたのだ。それほどにバルトルシャイテスのとの出会いは衝撃だった。もっとも、あまりに遅すぎたからこそ、ぼくは『遊』をつくることにもなった。これはまあ、いってみればケガの功名というものだった。『遊』は、いわば“未然のバルトルシャイテス”なのである。 そんなバルトルシャイテスの研究領域を一言でいいわらわすのは不可能である。それだけでもぼくの尊敬に値するのだが、ましてその研究が視覚と言葉をまたぐ歴史の中の「テイスト出現のプロセス」ともいうべき得体の知れないものの解析におよんでいることは、尊敬というより、むしろ戦慄とか恋愛をこそおぼえる。 書はそのような

    0013 夜 | 松岡正剛の千夜千冊
  • 紫煙くゆらせ: 【猫を理解できないからといって嘆くことはない -ねこたん-】

  • blog 水声社 » Blog Archive » 1月の新刊:作家の聖別

    2014年 12月 29日 コメントは受け付けていません。 作家の聖別——フランス・ロマン主義 Ⅰ ポール・ベニシュー 片岡大右+原大地+辻川慶子+古城毅訳 A5判上製/688頁/定価=8000円+税 ISBN978-4-8010-0028-5 C0098 1月10日頃発売予定! 装幀=西山孝司 フランス・ロマン主義の哲学的歴史 驚くべきこと、ほとんど奇跡とも思えることであるが、最初の羽ばたきのときには時代遅れのものに映ったこの偉大な業績は、時の流れを受けて今、永遠の空を飛翔している。——フランソワ・フュレ(革命史家) 19世紀前半、宗教的権力に代わり、世俗的な聖職者たらんとした詩人、文学者たちの「聖別」の過程を克明に追いながら、いかにして文学が高い精神的職務を担うよう求められるに至ったのかを論じる。フランス・ロマン主義を徹底的に解明する長大評論の第一巻。 〈ベニシューのロマン主義研究は、

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  • blog 水声社 » Blog Archive » 12月の新刊:『モーリス・ブランショ』

    2014年 12月 29日 コメントは受け付けていません。 モーリス・ブランショ――不可視のパートナー クリストフ・ビダン 上田和彦・岩野卓司・郷原佳以・西山達也・安原伸一朗訳 A5判上製/623頁/定価8000円+税 978-4-8010-0027-8  C0098  好評発売中! 装幀=西山孝司 「顔のない作家」の写真を暴露するような伝記ではなく、ブランショの生と作品を批判的な精神を保ちながら丹念に読み、ブランショにおける「自伝的なもの」を炙り出そうとする、モーリス・ブランショ評伝の決定版。 《いまだかつてない爆発〔……〕の起こった世界に属する「最後の人」「ありふれた人」としての彼の生を書くということ。ブランショは絶えずそうしなければならなかった〔……〕エクリチュールから生へ、生からエクリチュールへと向かうこの絶え間ない動きを書くことは、あらゆる伝記において賭けられていなければならない

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  • まもなく発売:デリダ『哲学への権利1』みすず書房 | URGT-B(ウラゲツブログ)

    弊社出版物でお世話になっている著訳者の先生方の最近のご活躍をご紹介します。 ★ジャック・デリダさん(著書:『条件なき大学』) ★西山雄二さん(訳書:デリダ『条件なき大学』、共訳:『ブランショ政治論集』) ★馬場智一さん(共訳:サラ-モランス『ソドム』) デリダさんによる教育論の白眉『哲学への権利1』(西山雄二・立花史・馬場智一訳、みすず書房、2014年12月)が来週月曜日12月22日に取次搬入されます。書店店頭に並び始めるのはおおよそクリスマス以降になるものと思われます。原著(1990年)は全1巻ですが、訳書では2分冊で、そのうちのまず1巻目の発売です。収録テクストは書名のリンク先をご覧ください。帯文はこうです、「重要なのは、権利を奪われているものの権利を認めることにほかならない――。哲学教育の削減を求める政府の教育改革に反対し、制度の問われざる前提を思考する、デリダの哲学教育活動の集大成

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  • 作品社|ヒトラーランド

    アンドリュー・ナゴルスキ 北村京子訳 体 2,800円 ISBN 978-4-86182-5101 発行 2014.12 【内容】 新証言・資料――当時、ドイツ人とは立場の違う「傍観者」在独アメリカ人たちのインタビューによる証言、個人の手紙、未公開資料など――が語る、知られざる“歴史の真実”。キッシンジャー元国務長官、ワシントン・ポスト、エコノミスト、ニューズウィーク各紙誌書評が激賞! 世界7カ国刊行のベストセラー。

  • 閨房哲学 - 株式会社 人文書院

    『閨房哲学』は、18世紀以前の思想や同時代の啓蒙思想が入り込み、豊饒なテクストが形成されている。サドの哲学が性と見事に結びついたリベルタン文学の集大成であり、とりわけ途中挿入された「フランス人よ、共和主義者になりたければあと一息だ」は有名だ。 これまでにも翻訳がみられるが、書は18世紀初版の当時のテクストを忠実に再現し、最新の研究成果をともなった詳細な註と解説を付す決定版といえる。

    閨房哲学 - 株式会社 人文書院
  • イメージの根源へ - 株式会社 人文書院

    書は、主に美術をめぐって著者がここ数年、考えたり書いてきたりしたものを一冊にまとめたものである。絵画が思考と、イメージがロゴスといかなる関係を結びうるのかを問う「絵画論」、「間メディア性(インターメディアリティ)」に焦点を当てた「光、色、音」、美学の来の問題、「感性(アイステーシス)」に立ち返った「美学=感性論」と、イメージの世界に分け入りながらその根源に鋭く迫る。 はじめに Ⅰ 絵画論 イメージの根源、根源のイメージ 思考するイメージ、イメージする思考----セザンヌと解釈者たち 「天使が何かするときのように行動せよ」-----クレー論の余白に 喪としての絵画-----モランディの芸術 灰色の魅惑、あるいは色の震え 「作者を捜せ!---ボルケーゼ美術館とふたりの目利き」 Ⅱ 光、色、音 光のエクリチュール、あるいは破壊と誕生の詩学 「すべての芸術は音楽の状態を憧れる」再考 愛のチュー

    イメージの根源へ - 株式会社 人文書院
  • 思想としてのミュージアム - 株式会社 人文書院

    プロローグ――ミュージアムを異化するメディア実践 第1章 ミュージアムのメディア論――研究の枠組と方法 1 メディア論の視座 2 ミュージアム研究の射程 3 メディア実践、メディア文化研究、メディア史 第2章 ミュージアム空間の思想 1 蒐集するまなざし 2 パノラマ的視覚――鉄道旅行、博覧会、観光 3 近代型ミュージアムの誕生 4 ミュージアム空間の完成 第3章 「ミュージアム」から「博物館」へ 1 日人がみたミュージアム 2 博物館の「つくり方」 3 博物館空間の生産――二つの博覧会の中で 4 制度としてのまなざし 第4章 メディア・象徴(シンボル)・メッセージ 1 「帝国」の象徴(シンボル) 2 戦争とプロパガンダ 3 戦後民主主義とメッセージの喪失 4 娯楽としての博物館文化――ポピュラー文化ミュージアムの系譜 5 博物館とはいかなるメディアか 第5章 二一世紀におけるミュージア

  • 藤原書店

    ジャンル別目録 ホーム > 歴史 > アナール > 身体はどう変わってきたか 歴史 身体はどう変わってきたか 16世紀から現代まで 商品の詳細 目次 関連情報 関連商品 商品の詳細 アラン・コルバン・小倉孝誠・鷲見洋一・岑村傑 四六上製 320ページ ISBN-13: 9784894349995 刊行日: 2014/12 定価: 2,808円 身体史の集大成の書名著『身体の歴史』入門 『身体の歴史』が扱う主なテーマ――医学が身体の構造と病をどう捉えてきたか、身体とセクシュアリティー、絵画・彫刻・演劇・ダンスなどアートによって表現される身体、矯正や美容整形、身体作法やスポーツなど鍛えられ訓練される身体――書はこれらを明らかにし、身体の変容を総合的に捉える初の試みである。 まえがき  小倉孝誠 第一部 〈インタビュー〉『身体の歴史』とは何か  アラン・コルバン(小倉孝誠=訳) 歴史の対象とし

    藤原書店
  • 注目新刊:サド『閨房哲学』新訳、など | URGT-B(ウラゲツブログ)

    ◎人文書院さんの新刊:サド『閨房哲学』新訳、など 『閨房哲学』マルキ・ド・サド著、関谷一彦訳、人文書院、2014年12月、体3,800円、ISBN978-4-409-13036-0 『バイリンガルな夢と憂』西成彦著、人文書院、2014年12月、体2,800円、ISBN978-4-409-16096-1 『イメージの根源へ――思考のイメージ論的転回』岡田温司著、人文書院、2014年12月、体2,800円、ISBN978-4-409-10034-9 『思想としてのミュージアム――ものと空間のメディア論』村田麻里子著、人文書院、2014年12月、体3,200円、ISBN978-4-409-24099-1 ★『閨房哲学』は発売済。新訳『閨房哲学』の底は、フランス国立図書館の禁書収納室「l'Enfer」(ランフェール=地獄)で保管されている535番(第1巻)と536番(第2巻)。巻末の「

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  • 鷗外歴史文学集(一)/森鷗外 - 本の覚書

    西周伝(にしあまねでん) 周の父は森家の出身で、鷗外の祖父の兄弟にあたる(鷗外の祖父は養子だから、鷗外と周の間に直接的な血のつながりはなさそうだ)。同じ藩医の家系で、家も近所であった。鷗外が東京へ出てからも、大学入学前の一時期、周の家に住んでいたことがあるから、周の死後すぐにその伝記を書く人物としてはうってつけであったろう。 しかし、鷗外は登志子と離婚して以来、周とは絶縁状態にあった。周の留学仲間に林紀(つな)、榎武揚、赤松則良がいる。林の弟の紳六郎は周の養子になり(周の伝記執筆を鷗外に依頼したのはこの紳六郎である)、姉妹の多津は榎、貞は赤松のとなり、みな姻戚となった。鷗外が陸軍に入ったのは、周と林(陸軍軍医総監)の斡旋があったためである。鷗外が留学から帰って結婚した登志子は赤松(海軍中将)の娘であり、これを斡旋したのも周である。ところが鷗外は、わずか一年数か月で彼女を離縁してし

    鷗外歴史文学集(一)/森鷗外 - 本の覚書
  • 平取町立二風谷アイヌ文化博物館

    アイヌ民族の衣類や狩猟用具、信仰儀礼用具など 伝統的な生活文化をうかがい知ることのできる 約四千点の民具資料を収蔵しています。 北海道初の重要文化的景観(国文化財) 平成19年7月26日に選定されました