時に、一流のクリエイターは、神からメッセージを受けた預言者のように、未来を見通し、作品とすることがある。 そして、人々はその作品の作画が多少ひどくとも、あまりに前衛的であろうとも、何故か知らずにその作品に熱狂し、支持をする。 後になって、その作品は「時代を先取りしていた」と称されることとなる。 『新世紀エヴァンゲリオン』というそもそもの名称が、暗示的だった。 その意味は「福音」であり、まさに「神から預げられた」知らせのことを意味している。 そのストーリーは、現在の福島原発で起こっている事故を、まるで予言しているようにも思える。 東北地方太平洋沖地震の時、福島第一原子力発電所(以下福島原発)の6基の原発のうち、なぜか稼動していたのは1号機から3号機のみ。 これは、世界に13号機まで存在しながらも、番組最初の頃は零号機、初号機、弐号機の3機だけが使徒と交戦していたエヴァンゲリオンと同じである。