国立国会図書館の蔵書を、全国の公立図書館などで閲覧できるサービスが今年1月に始まった。絶版などの理由で入手困難となった図書や古典など約131万点が、デジタル画像で見られる。地元にいながら貴重な資料に無料でアクセスできる画期的なサービスの現状と課題を探った。(伊藤洋一) ◇現在163館参加 100万冊をあなたの街へ-。こんなフレーズで、今年1月21日に始まった「図書館向けデジタル化資料送信サービス」。過去の資料を探すため、時間とお金をかけて東京に出向くことなく、近所の図書館で検索・閲覧できる便利な仕組みだ。平成24年の著作権法改正により可能となった。 当初、17館でスタートしたこのサービスには、今月14日時点で163の公立図書館、大学図書館が参加。「これ以外に約100館から申請が届いており、準備を進めている」と、国立国会図書館利用者サービス部の小坂昌課長補