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ブックマーク / dain.cocolog-nifty.com (8)

  • システム開発に銀の弾丸はないが「金の弾丸」ならある『人が増えても速くならない』

    例えばソフトウェア開発において、 人が増えても納期が短くなるとは限らない 見積もりを求めるほどに絶望感が増す 納期をゴリ押すと、後から品質はリカバリできない これを見て、「だよねー」「あるあるw」という人は、書を読む必要はない。 プログラミングは人海戦術で何とかならないし、「厳密に見積もれ」というプレッシャーは見積額を底上げするし、納期が優先されて切り捨てられた品質は、技術的負債として残り続ける。経験豊富なエンジニアなら、大なり小なり、酷い目に遭ってきただろうから。 だが、これらを理解できない人がいる。 要員を追加して、手分けしてやれば一気に片付くはず 厳密にやれば、見積りバッファーはゼロにできる 品質のことはリリース後にじっくりやればいい ……などと気で考えている。これは、ソフトウェア開発とはどういうものか、特性を知らないからだ。こんな無知な人間が経営層にいたり、顧客の代表となった場

    システム開発に銀の弾丸はないが「金の弾丸」ならある『人が増えても速くならない』
    frkw2004
    frkw2004 2023/06/11
    そのうち、「ミスリルの弾丸」「ヒヒイロカネの弾丸」「アダマンタインの弾丸」とか言い出すんじゃね?
  • ファンタジーの最高傑作『氷と炎の歌』

    夢中にさせて寝かせてくれず、ドキドキハラハラ手に汗握らせ、呼吸を忘れるほど爆笑させ、ページを繰るのが怖いほど緊張感MAXにさせ、いしばった歯から血の味がするぐらい怒りを煽り、思い出すたびに胸が詰まり涙を流させ、叫びながらガッツポーズのために立ち上がるほどスカッとさせ、驚きのあまり手からが転げ落ちるような傑作がこれだ。 この世でいちばん面白い小説は『モンテ・クリスト伯』で確定だが、この世でいちばん面白いファンタジーは『氷と炎の歌』になる。 書いた人は、ジョージ・R・R・マーティン。稀代のSF作家であり、売れっ子のテレビプロデューサー&脚家であり、名作アンソロジーを編む優れた編集者でもある。 短篇・長編ともに、恐ろしくリーダビリティが高く、主な文学賞だけでも、世界幻想文学大賞(1989)、ヒューゴー賞(1975、1980)、ネビュラ賞(1980、1986)、ローカス賞(1976、1978

    ファンタジーの最高傑作『氷と炎の歌』
    frkw2004
    frkw2004 2022/11/19
    GOTの原作だね~。今更かな、と思ったら原作はまだ終わっていなかったのか。GOTで終わり見ちゃったから原作読む気はおきないな。自分はいまのところベルガリアードシリーズが一番だな。
  • おっぱいは誰のものか?『乳房論』

    問:おっぱいは誰のものか? 答:それを持つ人のもの 2行で終わるはずなのだが、『乳房論』を読むと、こんな単純なものではないようだ。この答えに至るまでに様々な紆余曲折があり、今でも続いていることが分かる。 書は、人類史を振り返り、西洋を中心とした乳房をめぐる欲望の歴史をたどっている。乳房に対する概念は一様ではなく、それを求める人や時代や文化によって尊ばれ・蔑まれ・弄ばれてきたという。 著者はマリリン・ヤーロム、スタンフォード大学のジェンダー研究所の上級研究員である。 彼女は、乳房に対する視線、すなわち乳房がどのように見せられ、見られてきたかという観点から振り返る。絵画や彫刻、映画やポスターに現れる、ビジュアルとしての乳房だけでなく、詩歌や論文、プロパガンダに現れるレトリックとしての乳房にも着目する。さらに、乳房がその時代や文化圏でどんな役割を果たしたかという機能面にまで掘り下げている。

    おっぱいは誰のものか?『乳房論』
    frkw2004
    frkw2004 2019/11/27
    旧約聖書の中の雅歌では、恋人の乳房をそびえる二つの砦の塔、と歌っている。少しは言及するべきだろう。
  • 『うたえ! エーリンナ』は控え目にいって最高であり、1巻完結の理由を調べたら涙で読めない

    古代ギリシアの女学校を舞台に、女の子の友情と成長を描いた百合マンガ―――という噂で手にしたが、控え目に言って最高だ。 詩人になることを夢みるエーリンナと、親友のバウキス。当代一の女詩人サッポーの女学校に入ることになる。乙女のたしなみや花嫁修業そっちのけで、歌や竪琴に夢中になる。 女性の自由が制限されていた時代で、それでも歌への熱い情熱を胸に、元気いっぱいのエーリンナに思わず微笑む。さらにツンデレ気味のバウキスとの友情が尊い。ふたりの関係は、これが象徴的だ。先輩の結婚式を見送って落ち込んでいるバウキスに、エーリンナは言う。 「29話 とこしえの思い出」より Copyright © Star Seas Company All Rights Reserved 当時の結婚適齢期は15才、それまで女学校にいるわずかな時間のことを、自由時間(スコレー)と呼んでいる(後の「スクール」である)。エーリンナ

    『うたえ! エーリンナ』は控え目にいって最高であり、1巻完結の理由を調べたら涙で読めない
    frkw2004
    frkw2004 2019/04/14
    最後のエーリンナの詩は文語だけどこれを現代語にしたらそれはそれで心を打つだろうけど、この文語体の詩に見られる美しさは無くなるだろうな。この詩を読んで文語は教養として学ぶ必要があると思われた。
  • 知覚を生み出す脳の戦略『音のイリュージョン』

    人が世界をどのように知覚しているかについて、仮説を持っている。 それは、「人は世界を"パターン"で捉えている」だ。見ている像、聞こえている音がそのまま脳で処理されているわけではない。有限の神経系、感覚器官で対応するため、世界は人相応にパターン化される。珍しい仮説ではないが、このパターン化は自分自身に最適化されているところがミソ。世界は知覚する段階で既に再解釈され、歪み、わたし向けにカスタマイズされているのだ。 たとえば、ある部分を見る/聞く/理解するetc…とき、知覚外の部分や隠れている箇所を、あたかも連続しているかのように補完しようとする。自然界では、対象を完全に捉えることはまれだろう。一部が遮られたりノイズが入るのが普通だ。人は、記憶や経験によって、その隠れた部分を補い、連続したものとして扱おうとする。そして、先天的なパターン回路を、文化的にカスタマイズされたパターンを獲得するのが、発

    知覚を生み出す脳の戦略『音のイリュージョン』
    frkw2004
    frkw2004 2014/07/22
    音声認識なんかも錯聴があるから人には聞えてもセンサーでは認識できない単語というのが結構ありそう。
  • 料理を好きに自由にする「料理の四面体」

    読んだら覚醒した。料理が好きに自由になるスゴ。 たとえばオレンジページの「絶品ベスト20レシピ」があるとしよう。すると、その20品しか作れない。20だって凄いのだが、いかんせん替えが利かない。材や調味料が欠けると作れない。つまり、わたしにとって料理とは、「レシピ通りに切ったり火を通すプロセス」に過ぎなかった。 それだけでない。実は、書に出会う前に、衝撃的な料理べた。 一つは「大根のコンソメ煮」もう一つは、「白菜サラダ」だ。「大根のコンソメ煮」は、面取りした大根をコンソメスープでひたすらぐつぐつ煮込んだやつ。「白菜サラダ」は適当に切った白菜にドレッシングをかけたやつ。 なんだぁフツーと言うなかれ。わたしがガツンとやられたのは、「大根は出汁+醤油か味噌で」「白菜は鍋物」しかなかったから。大根とは根菜だから人参や玉葱と一緒だから、コンソメ煮も美味しい。白菜とは葉物だからサラダになる←そ

    料理を好きに自由にする「料理の四面体」
    frkw2004
    frkw2004 2011/11/07
    凍らすとか 発酵とかも調理の一種かなぁ。
  • 人類は、麺類「ヌードルの文化史」

    人類史ならぬ麺類史、読むと無性にラーメンべたくなる。 小麦や米、稗など穀物の栽培の歴史をはじめ、穀類を挽く道具の発明や製造手法の開発史を追い、さらには「粉」の流通路を制する覇権争いを眺める。いっぽうカメラを引いて、衛星の視点から、「麺」がシルクロードに沿ってユーラシア大陸を行き来した構図を見る。身近なのに壮大な、麺の歴史。 いちばん面白かった視点は、蕎麦とパスタ。シルクロードを軸として、日の蕎麦とイタリアのパスタは、驚くほど相似形だ。どちらも当初は、貴族がべるぜいたく品だったが、時とともに階級を移動して、一般的なべ物となったという。時代も同じで、江戸の庶民に蕎麦が広まったのは、ナポリにパスタの屋台が出回ったのと同じなんだって。 新興都市・江戸も、国際都市・ナポリも、当時は職を求めて流入してきた労働者にあふれていた。そして、地方で作られた穀類を都市で消費する「街のべ物」となるべく

    人類は、麺類「ヌードルの文化史」
    frkw2004
    frkw2004 2011/09/16
    面白そう。同じように「油」の文化史を誰か出さないかな。
  • 音楽と快楽のあいだ「響きの科楽」

    ずっと不思議だった疑問、「なぜこの曲に心が震えるのか」。 その謎が、ようやく解けて感動してる。しかも、分かったからといって、その曲への愛着が薄れるどころか、いっそう(狂おしいほど)増している。音楽について新しい耳をもたらしてくれる、嬉しいスゴ音楽は音から成り、音とは振動のこと。振動が音になるしくみは糸電話で子どもに説明できる。だが、音楽の音と、雑音の音の違いは何か、いつ音は音楽になるのか、そして、なぜ音楽を聴くと心が揺さぶられるのか……音楽家でもあり物理学者でもある著者は、科学的に解き明かす。同時に、音楽を「芸術」という枠に押し込めていた思い込みを砕いてくれる。音楽は物理学を基盤とした工学であり、論理学に則った芸術なのだ。 まず、書でいちばん嬉しかった部分―――「なぜこの曲に震えるのか」を振り返る。音楽が感情を揺さぶるのは、転調に秘密があるという。音階が上がっていくにつれ、その調の

    音楽と快楽のあいだ「響きの科楽」
    frkw2004
    frkw2004 2011/08/26
    そういえば、ポップスの転調は半音上というのが多いんだよな。食傷しないんだろうかねぇ。モーツァルトについても当時は場所ごとにピッチが違うから半音低かったというのも間違いではないが正確でもない。
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