デンマークの学校には制服がない。ごく一部の私立校を除き、普段、デンマークの子どもたちは私服での登校が一般的だ。また服装や髪型、染髪についても校則で規制しないため、子どもたちはいつも自分たちの好きな恰好で通学している。 ところが今年8月半ば、新学期を迎えたある学校では、義務教育の高学年(7‐9年生、日本の中学生に相当)の子どもたちが、クロップトップス、いわゆるへそ出しトップスで登校することを禁止した。この決定に一部の保護者や生徒が違和感を示したため、その後この出来事はデンマーク中で話題になった。今回の記事では、なぜこのことが多くのデンマークの人々の関心となったのかについて、わたしなりにその理由を探ってみたい。 8年生で14歳のある女子生徒は、普段からクロップトップスが好きで着ていたが、授業中に学校の先生から肌を隠すように指導され、上着を着用するようになった。この学校では同様の例がいくつか続き