■東日本大震災から一年 先週は東日本大震災から一年が経過したということで、様々な特別番組が組まれ、討論からエッセイに至るまで数多くの記事が出てきた。私も自分なりにこの一年を振り返り、識者だけではなく、一般の人たちの声も拾って見た。一番の目的は、ズバリ、『日本に希望はあるのか?』という問いを立ててそれを検証して見ることである。震災直後は、古今未曾有の災害だったにもかかわらず皆冷静で、パニックに陥る事も無く、お互いに助け合う日本人の姿に素直に感動した。これを機会に何かが変わるに違いないと感じたものだった。だが、一年経った今はどうだろう。あれほどの事件が起きて尚、以前と変わらない『日常』が再び、悲惨も感動もすべてを飲み込みつつあるのではないか。もちろん、以前とまったく同じではあり得ない。何かが根本的に変わったことは間違いないと思うのだが、『そうではない、何も変わらない』という、奇妙な、すべてをな