「現代の民族大移動」ともいうべき難民の大量流入でヨーロッパが動揺しています。ハンガリーの右派政権は移民の流入を防ぐために国境を封鎖して批判を浴びましたが、批判の急先鋒に立ったクロアチアやオーストリアといった国々も、難民が国内に滞留しはじめると態度を翻しました。難民を満載した列車を市民が歓迎したドイツでもメルケル首相の支持率が急落しています。 「反移民」は東欧だけの現象ではありません。世界でもっともリベラルな社会を実現したスウェーデンでは、2010年と14年の総選挙で「税金を納めない移民のただ乗りを認めるな」と主張する“極右”の民主党が第三党に躍進して衝撃を与えました。大麻も安楽死も合法で、「自由と自己決定権」を重視する世界でもっとも進歩的な国オランダでも、「イスラーム諸国からの移民受け入れ停止」を掲げる自由党が第三党となり、閣外協力ですが政権の一翼を担っていました。国連の調査で「世界で一番
![福祉国家は「差別国家」の別の名前 週刊プレイボーイ連載(218) – 橘玲 公式BLOG](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/3600ad6b24362f2f89dc4aad0c2d8894d5143b5b/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.tachibana-akira.com%2Fwp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2017%2F09%2Fta_400x400.png)