東村山市のハンセン病療養所「多磨全生(ぜんしょう)園」に送られ、病気の進行で視力を失った人たちの1970年代ころまでの生活を紹介する企画展「望郷の丘―盲人会が遺(のこ)した多磨全生園の歴史―」が、園に隣接する国立ハンセン病資料館で開かれている。田代学学芸員は「療養所内でさらに『弱い立場』とされた彼らが、どのような思いで生きてきたのかを知ってほしい」と話す。12月27日まで、無料。【安達恒太郎】 企画展は、視覚障害のある入所者が設立した「多磨盲人会」が、35人の証言を集めて1979年に出版した「望郷の丘」を基にしている。療養所内での人々との関わり、待遇改善を求めた運動、隔離された生活の様子などを紹介している。