6歳から18歳までの障害を抱えた子どもたちが放課後や夏休みなど長期休暇中に通う放課後等デイサービスで、報酬の不正請求や国の職員配置基準を無視したずさんな運営が相次ぎ、地方自治体から行政処分を受けるケースが後を絶たない。受け入れ施設を確保するため、参入のハードルを低くしたところ、ビジネス目的の事業者が相次いで事業を始めたことが背景にある。日本福祉大社会福祉学部の山﨑康一郎准教授(臨床心理学)は「経営を優先し、利用者確保の発想だけで運営している事業者もある。子どもや家族の願いに寄り添った支援を形作ることが必要だ」と指摘する。 全国に広がる不正請求、摘発は氷山の一角? 京都府亀岡市内2カ所で放課後等デイサービスを運営していた事業者が2019年12月、京都府から行政処分を受けた。京都府障害者支援課によると、内部告発で京都府が立ち入り検査したところ、児童10人に対して2人以上の配置が必要な児童指導員