非政府組織(NGO)「ピースボート」が主催する「地球一周の船旅」をめぐり、客船のトラブル多発で日程変更を強いられ、健康被害も出たとして、参加者24人が11日、ピースボートの吉岡達也共同代表と旅行会社などに計約2700万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。 原告は、横浜港を昨年5月に出港した第62回の参加者20人と、同9月出港の第63回の参加者4人。 訴状によると、航海に使われたパナマ船籍の「クリッパー・パシフィック」は、航行中にエンジントラブルや船体への亀裂、小規模火災などが相次ぎ発生。第62回は予定より10日遅れ、昨年9月4日に帰港。3日後に第63回の航海が始まったが、ギリシャで航行不能となって乗客が別の客船へ乗り換える事態となり、原告4人は嫌気がさして自ら空路で途中帰国したという。 ピースボートは「訴状を見ていないので、コメントできない」としている。