大河ドラマ「光る君へ」で注目を集める平安時代。大河ドラマといえば時代は、戦国、江戸、幕末、テーマも武将や智将の「合戦」が中心でした。 なぜ今、平安なのか。 「光る君へ」の時代考証を務める倉本一宏氏は「平安時代はもっと注目されてほしいし、されていい時代。人間の本質を知ることができます」と語ります。 その倉本氏は5月21日に、平安京に生きた面白い人々の実像を綴った『平安貴族列伝』を上梓。 日本の正史である六国史に載せられた個人の伝記「薨卒伝(こうそつでん)」から、藤原氏などの有名貴族からあまり知られていない人物まで、その生涯を紹介しています。 今回はその著者の倉本一宏氏に、改めて平安時代とはどんな時代だったのか?お伺いしました。 天皇の代わりに選ぶ「摂政」という権力 ——前回のお話で「「受領」になると言うのは官人にとってはご褒美」とのことでしたが、たくさんいる官人の中で選ばれるのには、実力とコ