三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)執行役員で、三菱UFJ銀行の執行役員システム本部長兼CISOを務める亀田浩樹氏は2018年10月18日、「日経 xTECH EXPO 2018」で「MUFGにおけるクラウド活用の現状について」と題して講演した。
日本のIT業界の関係者は、自分たちの業界が建設業界によく似ていると思っている。さらに心ある人は「ITはハイテク産業のはずなのに労働集約型の建設と同じだから、日本のIT業界はダメなんだ」と嘆く。確かに多重下請け構造は建設業界にそっくり。米グーグル(Google)や米アマゾン・ドット・コム(Amazon.com)などの巨大プラットフォーマーが主導し、知識集約型あるいは資本集約型の産業として進化を続ける米国のIT業界と比べて、ため息をつくしかない。 しかし、建設業界の人から言わせると「冗談じゃない!」ということらしい。以前、大手ゼネコンのCIO(最高情報責任者)から聞いた話だが、この人はIT業界の多重下請け構造のひどさを知ったとき、あきれ果てたという。IT業界で大手ゼネコンに相当する大手SIerが元請けとなったプロジェクトでも、設計やプロジェクトマネジメント(建設業では施行管理)がいい加減だし、
Q.服装について教えてください。先日、アロハシャツと破れたジーンズで出社してきた中堅SEがいて、さすがに問題があると思って注意しました。ところがそのSEに「服装は自由だ」と逆上されて紛糾。「服装をこうしろと強制されるのはおかしい」と言い出す始末です。いったい職場ではどのように対応すればよいのでしょうか。 確かにクールビズが流行してから、身だしなみがおろそかになったと感じます。筆者は相手に不快感を与えなければ1年中自由な格好でよいと思います。 ただ、不快に感じるか否かは相手によって変わります。よって、職場でも一定のルールを設ける必要があります。特に大企業になれば社員数が多く、常識目線での管理はできません。ルール作りは当然であり、内勤・外勤や、業態・職種によって、一定程度の服装ルールを決めることをお勧めします。 職種によって感覚は違う ベンチャーの会社に行くと、カフェのようなオフィスで服装も自
IT業界には、業界内有名人ともいえるエンジニアがたくさんいる。有名Webサービス企業の最高技術責任者(CTO)、世界的に有名なソフトウエアプロダクトの作者、複数のIT企業の技術顧問を務めるエンジニアなどだ。こうした有名エンジニアは、イベントでも基調講演の講師といった重要な役割を務めることが多い。 少なくともIT業界内では抜群の知名度を誇り、情報発信した内容がインターネットで話題になることも多い。こうしたエンジニアに尊敬の念を抱いていたり、目標にしていたりするエンジニアも多いのではないだろうか。 こうした有名エンジニアを見ているうちに、いくつかの類型で分類できるのではないかと考えるようになった。「知名度への態度」によってパターン分けできる気がしてきたのだ。もちろん、有名エンジニアが自身の知名度をどう捉えているかを私が知る由はなく、講演やブログ発信などの活動を外から見えた上での、ただの推測に過
日本の自動車技術者で、最も有名な一人が人見光夫だ。エンジン一筋38年。マツダ躍進の中核を担う、「スカイアクティブ(SKYACTIV)」エンジンの開発を率いてきた。世界シェアが2%に満たない“小兵”のマツダが、世界のエンジン開発競争で先頭を走る――。10年前、誰が想像しただろう。 人見がマツダに入社したのが1979年。スカイアクティブの実用化が2011年だ。57歳になっていた。会社人生の最終コーナーで、華々しい成果を生み出した。天才技術者とも称される。だが入社して長い間、ふてくされていた。 モチベーションなんて、なかったですよ。ずっとむなしいだけ。金くれるんだからまあいいわ、くらいに思って働いてました。 ひとみ・みつお。1954年生まれ。岡山県出身。1979年東大院修了後、東洋工業(現マツダ)に入社。一貫してエンジン開発に携わり、2000年パワートレイン先行開発部長。2011年執行役員、20
マスターデータから中間加工ファイルを作成するバッチ処理のシステムでHDDが故障し、障害が発生した。三菱UFJニコスによれば、HDD15個で一連の機能を果たしており、そのうち3個が同時に故障した。「2個までの同時障害は自動復旧可能な仕組みを設けていたが、3個の故障は想定外だった」(広報)。同社はシステムやHDDの開発企業を明らかにしていないものの、「発生確率は極めて低いとの報告を受けている」という。 故障したHDDは、障害が発生した2017年12月26日中に交換したが、利用会員の売上データ処理などに遅れが発生した。一部の利用会員に2重請求が発生したほか、請求が遅れるなどの事態につながった。同社はシステム機器の監視体制を強化するなどして対策を講じるという。
エンタープライズ系の開発現場でも、新たな技術の波が押し寄せる。短納期が求められ、開発メンバーは少人数に絞られる。そんな中でリーダーの立ち位置にいるエンジニアは、従来のPMやSEといった縦割りの役割では表現できない業務をこなすことが求められている。 独立系SIベンダーのアットウェアは、Javaに加えAmazon Web Services(AWS)やアジャイルといった新しい技術を取り入れた開発を得意としている。おのずと、チャレンジとなる案件が多い。 同社の浅野祐希氏が直近で担当した案件は、大手事業者がサービスとして提供する、IoT(Internet of Things)関連の共通プラットフォームの構築だ。大手事業者に様々な形態の利用ログやセンサー情報を含めた各種データがたまっており、それを共通プラットフォームのパートナー事業者に提供する。データを一次集約して活用するためのプラットフォームサービ
企業のビジネスの前線に直結したシステムを開発する案件が増えてきた。こうした案件では、当初の計画通りに品質やコスト、納期を守って作っても、利用部門に評価されるとは限らない。 この変化を意識せず、マネジメント方法を変えないプロジェクトマネジャーは、痛い目に遭いかねない。流通業のユーザー企業のシステム開発案件でプロジェクトマネジャーを務める池田慎司氏(仮名)も、直近のプロジェクトで苦い失敗を味わった。 池田氏はこれまで主に基幹系システムを担当してきたが、新たな案件ではエンドユーザー向けの会員制サービスのシステムの構築を担当することになった。早速、利用部門のキーパーソンである佐藤昭夫氏(仮名)が描くサービスのイメージを具体的な要件に落とし込み、開発の方向性を整理。その方向性を踏まえてQCD(品質・コスト・納期)などの目標を設定した計画書を作成し、佐藤氏の合意を取り付けた。いよいよ開発である。 プロ
日本郵便が情報システムで使うハードウエアに関する保守契約の方針を刷新する意向を固めた。日経コンピュータの取材で分かった。 24時間保守を原則として採用せず、故障機器の修理を1週間分まとめて実施するなど過剰サービスを減らして、ハード保守費を従来の2割程度に減らす。2018年夏以降の新規入札案件から新方針を適用する。既存の保守契約は既に条件を見直す交渉に入った。 鈴木義伯専務執行役員CIO(最高情報責任者)は「現行の保守契約はITの技術変化を反映していない。サービス過剰でコストが高止まりしている」と話す。NTTデータ出身の鈴木CIOは日本取引所グループのCIOを経て2017年4月に日本郵便のCIOに就任して以来、見直しを模索してきた。 新方針ではITベンダーと契約する保守のパターンを品質が低いほうから「スポット保守」「日中週1保守」「日中保守」「24時間保守」の4つに分ける。そのうえで、ハード
Eightは、既に名刺交換でつながった人とだけでなく、これからつながるべき人や企業を提案する機能を提供しようとしています。そのためには、大量のデータ分析が必要です。データ分析に基づくレコメンデーション機能の実装から、Eightサービスの運用に必要な広告配信、人材獲得を支援するリクルーティング機能のマネタイズ施策など、Eightに関わる幅広い開発に携わってもらいます。 Eightの開発には、(アジャイル開発手法である)スクラムを採用しています。現在、主要機能ごとに、七つのスクラムチームを編成しています。各チームには、エンジニアとリーダー役のプロダクトオーナー、調整官役のスクラムマスターをはじめ、データサイエンティストやUI(ユーザーインタフェース)を設計するデザイナーも所属するなど、一つのチームで開発が完結する編成です。1チームの人員は8人前後です。 新たに採用したエンジニアも、このチームの
「ITエンジニアは文章を書くのが苦手だ」。こう言われることは少なくない。しかしシステムの機能仕様書や障害報告書など、ITエンジニアが書面で何かを説明する場面は多岐にわたる。そんなとき、ITの技術力がいくら高くても、相手に必要な情報を正しく伝えられなければ意味がない。 例えば、機能仕様書ならその機能はどういうものかを、専門知識が不十分な人でも分かるように説明しなければならない。また障害報告書なら、障害の内容や発生原因、対策の内容とその有効性について、関係者が納得するように説明する必要がある。相手を納得させる文章を書くことは、ITエンジニアの必須スキルである。 では、相手にうまく説明する文章を書くには、どのようにすればよいのか。端的にいうと、説明相手の立場や知識レベル、文章の作成目的に照らして「適切な情報」を選び、その情報を正確に、分かりやすく書いて、「適切に並べる」ようにすればよい。 ただし
富士通が人工知能(AI)などを活用し、システム開発プロセスの改革に本腰を入れ始めた。システム構築・運用支援のツール群を「KIWare(ケーアイウェア)」として体系化し、2017年11月に50件の開発プロジェクトに本格適用を開始した。時間を浪費しがちな開発業務をAIで効率化し、システムエンジニア(SE)が、開発業務の様々な作業や成果物の品質の向上に充てる時間を捻出する狙いである。 富士通がAIの活用に本腰を入れる背景には、開発プロジェクトの作業や成果物の品質の低さが課題になっていることがある。「品質を現場の人任せではなく、技術で底上げする。それによって品質が原因の不採算の案件を減らしたい」(富士通の粟津正輝サービステクノロジー本部 本部長代理 兼 先端技術統括部長 兼 SE変革推進室長代理)。 システム開発において、不採算案件につながる要因は様々だ。設計書の不備による手戻りが発生したり、ソー
「開発チームには13カ国のエンジニアがいる。メンバーの足並みをそろえるには、日本語の文章を徹底的に排除する必要があった」――。 こう強調するのは、楽天カードの清水洋輔氏(システム開発部 会員システム開発グループ スマートデバイスチーム リーダー)だ。チームにはスマホアプリやWebシステムの開発を手掛ける13カ国50人のエンジニアが在籍する。開発プロセスにアジャイルを取り入れ、2週間~1カ月のサイクルでリリースを繰り返している。 清水氏らは2014年以降、開発スピードの向上やメンバーとのコミュニケーションを円滑にする取り組みを進めてきた。中でも設計書の改良が大きなテーマだった。何しろ13カ国のメンバーがいる。メンバー全員に意図が伝わり、開発スピードを高めるために設計書そのものを見直す必要があった。 大きな問題は、設計書が日本語の文章を主体にしていた点である。メンバー50人中26人が外国人で、
全世界で稼働中のスーパーコンピュータ(スパコン)の演算性能を集計するTOP500プロジェクトは2017年11月13日、最新の演算性能ランキングを発表した。日本のスパコンベンチャーPEZY Computingのグループ企業ExaScalerが開発し、海洋研究開発機構(JAMSTEC)に設置したスパコン「暁光」が4位に浮上した。 暁光の実行演算性能は19.14ペタFLOPS(1秒当たり浮動小数点演算実行回数)。1984個の演算コアを備えた独自のアクセラレータ「PEZY-SC2」を計1万個搭載することで実現した。日本のスパコンでは、東京大学と筑波大学が共同運営する9位の「Oakforest-PACS」(13.55ペタFLOPS)、理化学研究所が保有する10位の「京」(10.51ペタFLOPS)を超えて首位となる。 暁光は2017年6月発表のTOP500で初登場(69位)したが、当時は冷却用の液浸
新サービスの開発など、あらかじめ要件を定められないプロジェクトでは、アジャイル開発のスタイルが定着している。その手法の一つである「スクラム」がデファクトスタンダードとなっている。そのプロセスを“回す”役割がスクラムマスターだ。 NTTデータ スマートソーシングの石井涼太氏は、スクラムマスターを担当して約3年。今入っているプロジェクトは、ある通信会社のニュースアプリにおけるバックエンドシステムの開発だ。開発チームは自身を入れて7人。フロントエンドは別会社が開発しており、APIでサーバーサイドの機能を提供する。 このチームに入ったのは2016年夏。そのとき実は、スクラムのプロセスが機能していなかった。会議に参加しないメンバーがいたり、自発性の無いメンバーがいたりしていた。前任者が兼務で忙しく、スクラムマスターの役割を果たせていなかった。 石井氏は、立て直しのために、毎日15分、スクラムの勉強会
みずほ銀行は2017年7月31日、次期勘定系システムの開発を完了した。8月から利用部門における数カ月間の受け入れテストを進めるほか、システム移行に向けた準備やリハーサルに取り組む。 みずほ銀行はシステム開発の完了を2度にわたって延期してきた経緯がある。1度目は2014年。2016年3月としていたのを約9カ月間延期した。さらに2016年11月には、同年12月としていた開発完了時期を数カ月間延ばすと公表していた。今回、ようやくシステム開発を終えた格好だ。 みずほ銀行の言う開発完了は、総合テストの完了を指す。今後、利用部門での受け入れテストを実施するほか、新システムへの移行が必要だ。システム移行では、「店群移行方式」を採用する。全国の店舗を複数のグループに分け、グループ単位で段階的に進めていく計画だ。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く