■古代から現代までを「読む」 現在、カナダとアメリカをご訪問中の天皇・皇后両陛下は今年ご成婚50周年、ご在位20周年という記念の年を迎えられました。日々ご多忙な両陛下ですが、このようなご公務のほかに私たち国民が通常は知り得ない仕事をお持ちです。それは「公」に対する「私」、つまり宮中祭祀(さいし)をはじめとする、皇室という大きな柱を「守り」「伝えて」いくという極めて重要なお務めです。神代から形を変えつつ受け継がれているという多彩な祭祀は、現在でも年に三十数回行われています。 本書はこれら一般に報道、公開されることのなかった皇室の制度や行事、伝統文化の全貌(ぜんぼう)を、神話の時代を経た古代から平成の現代まで余すところなく解説した「読む」タイプの初の本格的な皇室事典です。 「大王から天皇へ」に始まり「忠誠心の訓育」に終わる130の見出しには、多岐にわたる皇室の情報、事項を収めました。従来の辞典