今回はルネサンス・リュートのフレッティングについて。 以下長くなりますので注意。 その前に音についての簡単な復習。 「音」とは、物質(大抵は空気)の振動を耳が感じ取り、その振動数によって我々の脳が「高い」とか「低い」と判断しているのです。 もともとが振動であるため、異なる周波数(1秒間に振動する回数)の振動が出会ったとき、お互いに心地よく響きあったり、不快なうなりを発生させたりします。 最も良く響きあうのは同じ振動数のとき。これをユニゾンと言います。 次が振動数の比が1:2になるとき。これをオクターブとよんでいます。 この振動数の比が簡単な整数の比で表すことができると、綺麗な響きとなります。 また、弦の長さと振動数は反比例の関係になりますので、オクターブ=振動数が2倍=弦長1/2となります。(モノコードの場合) 今を去ること30年近く前(正確には28年前)、リュートにちょっと本気で取り組み
音律について、入門的なものから少し詳しいものまでの文献を探している。特に「ピタゴラス音律」、「純正律」、「平均律」について。 1.事典の項目 各音楽事典・辞典の「音律」の項目。および参考文献を参照するよう案内。 2.OPACの分類検索で「761.2 楽典. 記譜法. 読譜法 : 音程, 音階, ソルフェージュ」および「761.12 音楽的音響学」から検索するよう案内。 1.事典・辞典類で「音律」の項目を確認。 ・『クラシック音楽事典』 ・・・ 下記4つの音律について各200文字から300文字の解説。 「古代ギリシャの音律」の見出しに「ピタゴラス音律」に関する説明がある。 「純正律」 「中全音律」 「十二平均律」 ・『音楽大事典』 「古代ギリシア」の見出しに「ピュタゴラス音律」に関する説明がある 「中全音律その他」と「12平均律」の比較的簡単な説明に加え、音律表が付いている。 「純正律」、「
合唱音楽は人類が創造した素晴らしい業 自然と人とを仲介する最高の神からの贈り物です。 合唱のテクニックを解明していこうと思っています。 不定期に更新します。 できるだけ解りやすく、簡潔に、そして詳しくをモットーに書き進めていこうと思っています。 しかし、実践でしか説明しようのないものが殆どです。 様々な方法を考えながら皆さんのニーズにあったものを心掛けていくつもりです。皆さんのご意見をいただければ幸いです。 【お願いです】 質問されるとき、出来ればお名前、そしてどのような活動をされているか書き添えて頂ければ嬉しいです。 多くの方から質問メールを頂きます。そのどれも、お答えしたいと思うのですが適正な答えとするためにも質問者の背景が必要です。 私のアドバイス等は質問された方に直接メールすることもあります。また、「項目」として取り上げ、ホームページ上で公開する場合もあります。しかしその場合でもお
◀タイの物産店で入手した比較的珍しい図柄の布絵。片面太鼓トンと、今や殆ど滅びた古代インド仏教音楽の弦楽器「チャパイ(亀琴)」の図だが、細部に渡って正確に書いておきながら、物理的に真直ぐしか有り得ない弦も棹も曲がっているところがタイを思わせる。 マイペンライな国 東南アジア・タイ王国への憧れを持つ人々にとって、果たしてバンコクのあの交通ラッシュは如何なものだろう。それを言うならパキスタン・カラチ、マレーシア・クアラルンプール(KL)もクレージーさではアジア三大最悪交通事情であろうけれど。優美なタイ古典舞踊や、長い歴史を持つ仏教やその文化遺産とはあまりにかけ離れている。しかし、あれこそがタイという国と民衆が逞しく生きている証であるとするならば、比べて死んだような東京に戻るとむしろタイが懐かしく、微笑ましく思えたりもする。 ついぞ空港の外に出る機会がなかったフィリピン・マニラもおそらく同様なのだ
10月前半が、とても忙しくて大変でしたが、中盤から今にかけて、ゆっくり過ごそうと思ったのですが、そうはならなかった…(笑)。 来年にアラディーンの2枚目のアルバムを制作する予定で、その為の曲を今のところ2曲書き上げたのですが、(その内の1曲は今月の「ベリーダンスと音楽の夜」で披露する予定。) それと同時並行で「音律」について本を読んでいます。 ウードを弾き始めて10年が過ぎ、漸くマカームの音程も、楽器も安定して弾けるようになり、その間、師匠の常味さん始め、木村伸子、ハスィン・ジュベリ等、研究者、プロの演奏家と様々意見交換して来た中で、色々と蓄積して来た知識が、何となく形になって来た為、その基礎からやり直してみようと思い立ちました。 先日、久しぶりに渋谷のタワーレコードに行った時に、音律について分かりやすく説明している「音律と音階の科学(小方 厚著:ブルーバックス)」を見つけて早速購入。何故
明代に誕生した十二平均律。朱載堉はどのような思想的背景からそれを生み出し、その後の中国でどのように受容されていったのか。そしてなぜ三分損益法に回帰してしまったのか。楽律論、さらに儒学における楽の思想を明らかにし、中国の音楽思想全体を捉え直す。 はじめに 序 章 思想としての中国音楽――新しい朱載堉像を目指して 第一部 漢代と宋代の楽律論――朱載堉の見た中国音楽史 第一章 三分損益法――その技術と思想 第二章 宋代の黄鐘論――北宋楽論と南宋『律呂新書』 第三章 朱熹・蔡元定の楽律論の性格 第二部 朱載堉の音楽思想 第四章 鄭王世子・朱載堉 第五章 明代楽論に見る「朱子学的楽律論」の変容 第六章 何瑭の陰陽論と楽律論 第七章 「律・度量衡を同じくす」 第八章 律暦合一思想の展開 第九章 古今融合の舞踊論 第十章 理としての『周礼』嘉量の制 第十一章 理論と実証の間で 第三部 清代における「経学
Not your computer? Use a private browsing window to sign in. Learn more
その1・マカーム アラブ音楽はマカーム音楽 西洋音楽とは違う、聴きどころ 余談ですが マカームはいくつある? 理論家は整理好き マカームはジンスで出来ているのだ 代表的なジンス マカームの性格 中立音程はアラブ音楽の醍醐味 中立音程はデリケート 微妙な音程、どう区別する? アラブ平均律といふこと 代表的なマカーム アラブ音楽はマカーム音楽 アラブ音楽の旋法(モード)のことをアラビア語で《マカーム》といいます。 ついでに言うと、旋法の体系をマカームの複数形で《マカーマート》といいます。 アラブ音楽は、この「マカーム」の上に成り立つ音楽なので、「マカーム音楽」とも呼ぶことが出来ます。すべてのアラブ楽曲はマカーム理論によって作曲され、後で述べるタクスィーム(即興演奏)という形式は、マカームにおける演奏者の教養、センスを披露する場でもあります。では、マカームってなんでしょうか? まあこれは音階のよ
お元気ですか?今日ショーン・スミス(b)夫人の安紀子さんから丁寧なお礼状をいただきました。コンサートの後、掲示板にいだだいた皆さんの感想を読んで感激して泣いてしまったそうです。「心に触れた音楽の感想が、今度は自分の心に触れた。」とメールに書かれていました。 ショーン・スミスは自己グループで10月5日(月)にNYブルーノートに出演します。銀太くんやNYにいらっしゃる皆さんはCheck It! さて今日は、ショーン・スミスもオリジナル曲を献上しているレッド・ミッチェル(b)伝の続きです。10日(土)のジャズ講座にはトミー・フラナガンとのデュオ・アルバム、『You're Me』が登場することですので、今回はミッチェルの「あの」サウンドを生む革新的な調弦方法"五度チューニング"について探ってみたいと思います。 ジャズ批評家であり作詞家のジーン・リースによるインタビュー集"Cats of Any C
今回は〈工芸的〉な音楽として、作曲家・藤枝守の作品『植物文様』を取り上げます。 連作『植物文様』は、植物の葉の表面から得られる電位変化のデータを基に制作された音楽です。植物が生む一つ一つのデータを音符に変換し、さらに純正調やヴェルクマイスター法によるウェル・テンペラメントといった古典的音律によって試奏されるメロディ群から、心地よいと感じる主題を藤枝がひとつひとつ選びだす。そしてその旋律を束ね、反復していくなかで一つの曲ができあがる。 箏や笙、ゴシックハープやクラヴィコード、ピアノといった様々な楽器と音律によって演奏される『植物文様』は、いわゆるメシアン的な現代音楽が持つ煩さとは無縁の、心地よく、懐かしく、しかしどこか独特な和音の響きが、耳をゆっくりと、しかし確実に開いてくれるのです。 しかしまあ、その作品が心地よく、面白いのはともかくさ、音楽って〈工芸〉なの? と思われる方もいるかもしれま
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く