今年で生誕120年を迎え、各地で記念イベントが行われている作家・宮沢賢治。彼の書く童話や詩には、化学に関する用語が心象風景を表す言葉として使われおり、10月15日から「大阪市立科学館」(大阪市北区)では、そんな化学の目線で賢治を紹介する企画展『化学と宮沢賢治』が開催される。 宮沢賢治の作品で登場する、水の組成の話やマグネシア、リチウムの燃える色などの化学用語が、実際にはどのような物質や現象なのかを関連資料と共に展示する本展覧会。詩『ソックスレット』に出てくる「リービッヒ冷却管」や、作品『或る農学生の日誌』で学生らが河原で標本採集する「高師小僧」などが展示される。 また、11月27日には彼が自然や心理描写を表現するために元素や化学をどのように用いたかを紹介する講演会も(無料で先着80名、9/21受付開始)。企画展は入場無料、ただし館内展示場の観覧券別途要(大人400円、高・大学生300円)。