北極海の氷の厚さを示す図。青色が氷で、青が濃いほど氷がより薄い。茶色は陸(08年冬)=NASA提供北極海の氷の厚さを示す図(03年冬)=NASA提供 【ワシントン=勝田敏彦】面積が年々小さくなる傾向にある北極海の海氷が、厚さも薄くなっていることがわかった。米航空宇宙局(NASA)のジェット推進研究所が7日、発表した。人工衛星によって観測した。 研究チームが、氷の上面と海面を区別して氷の厚さを測る地球観測衛星ICESat(アイスサット)のデータを使い、冬季(2〜3月)の氷の厚さを調べた。その結果、全体の厚さを平均すると04〜08年の4年間で68センチ薄くなった。地球温暖化や北極海の氷の循環パターンに異常があるため、とみている。 海氷には、厚さが3メートルほどあって夏でも解けない厚い氷と、厚さ2メートル以下で夏になると消えてしまう薄い氷があるが、この4年間で、厚い氷の面積はアラスカ州の広