日本よりもはるかに返品の敷居が低い米国では、大量の返品商品をアマゾンなどの小売店から買い取って転売するビジネスがいま盛り上がっている。そうした全米各地に出現している「ビン・ストア」と呼ばれる店を米紙が取材した。 「儲かるビジネス」として人気 全米各地のショッピンセンターの駐車場では、人々が他人の不用品を掘り起こすために朝7時から行列を作る。 「私はこれを『ゴミ箱ダイビング』と呼んでいます」と、シカゴ郊外に住む心理学者のエイドリアン・ザッカマーは言う。 ザッカマーと娘は、いわゆる「ビン・ストア(ゴミ箱ストア)」に群がる何千人ものバーゲンハンターの一人だ。彼らの目的は、コールズ、ターゲット、ウォルマート、アマゾンといった大型小売店に返品された商品を1ドルでも安く買うことにある。 全米小売業協会によると、2022年に米国人が返品した商品の総額は160億ドル(約120兆円)にのぼる。だが全米各地に