実験結果は「良好」 2022年のまぶしい夏の朝のこと。英国の飲食店プラッテンズでチームリーダーを務めるワイアット・ワッツは、新たな試みである週4日勤務制(週休3日制)の導入に備えていた。26歳のワッツは、仕事がさらに多忙を極め、ストレスが増えるのではないかと気をもんでいたが、今回のプロジェクトを必ず成功させようと決意してもいた。 というのも、キッチン掃除やマネジャーの業務をこなしながらマッシーピーズ(英国の豆料理)の下ごしらえをする週40時間の労働時間を32時間に短縮できれば、同じ給与のままで、今よりも多くの自由時間が手に入るからだ。 プラッテンズは、6月から半年間に及ぶプロジェクトに参加した企業の一つ。3300人もの従業員が参加したこの実験を主導するのは非営利組織フォーデイ・ウィーク・グローバルだ。同組織の設立者であるニュージランド人起業家のアンドリュー・バーンズは、自身が興した金融会社