若き哲学者が提唱する「効果的な利他主義」の威力 ウィリアム・マッカスキル「ビーガンになるより寄付するほうが気候変動には有効だ」 ウィリアム・マッカスキル。1987年、イギリス生まれ。オックスフォード大学の哲学准教授で、科学的なデータに基づいた効率のよい寄付・慈善活動を進める効果的な利他主義の提唱者でもある Photo: SamDeere / Wikimedia Commons
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「皆が同じ物語を信じることができれば、規範に従って大規模な範囲で協力し合うことができる」と、物語の重要性を説いてきたユヴァル・ノア・ハラリ。だが、彼は多くの人が気候変動の「物語」を信じているにもかかわらず、遅々として世界規模の対策が進まない理由に“敵”の不在を挙げる。 イスラエル人歴史学者で哲学者のユヴァル・ノア・ハラリ(45)は、2015年にアメリカで出版した著書『サピエンス全史』がベストセラーになったことで知識人のトップに躍り出た。そしてそれに続く『ホモ・デウス テクノロジーとサピエンスの未来』と『21 Lessons:21世紀の人類のための21の思考』で、その地位をゆるぎないものにした。 ハラリの思考の軸になっているのは、「虚構」を信じる素質が私たちにはあって、それが人間社会の大半を動かしている、という考え方だ。この虚構の力は、たとえば神や国家といった、人類共通の想像力における存在に
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