バングラデシュでは、刑務作業の一環として、死刑執行に受刑者が参加する。2023年6月、「死刑執行人」として有名だった受刑者が釈放された。 殺人犯として投獄されたが、刑務所内で死刑執行人として働いたために早期釈放されたその元受刑者が、複雑な心境を語る。 刑務作業は「死刑の執行」 シャージャハン・ブーヤは心臓の調子が悪いようだ。血圧と呼吸器にも問題があるため、もっと前に病院に行っておくべきだった。だが、病院は高すぎる。74歳で無職の身では、費用は到底払えず、状況は良くない。首都郊外の彼の部屋にただ一つあるテーブルの上には、タバコと医療用の吸入器が置いてある。 年金生活は誰にとっても楽ではない。だが、元死刑執行人にとっては特に厳しいものだ。 それは生きるために必要な仕事だった。だが2023年6月18日、ブーヤは「職場」であったバングラデシュの首都ダッカの北にあるカシンプール中央刑務所を去らなけれ
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