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ブックマーク / www.lifestudies.org (7)

  • 「恋愛工学」はなぜ危険なのか: 女性蔑視と愛の砂漠

    1 The Review of Life Studies Vol.8 (February 2017):1-14 「恋愛工学」はなぜ危険なのか 女性蔑視と愛の砂漠 森岡正博* 1 はじめに 2016年5月、東京大学の学生と大学院生らが、女子学生への強制わいせ つ事件を起こし、逮捕された。2016年9月、慶應義塾大学の学生らが女子 学生に強い酒を飲ませ集団性的暴行を行なったと週刊誌が報道した。大学は学 生らに無期停学などの処分を行なった。2016年9月、千葉大学の学生らが 女性に酒を飲ませて集団で性的暴行を行なったとして、集団強姦致傷容疑で逮 捕された。立て続けに起きたこれらの事件は、大学関係者に大きな衝撃を与え ている。 『週刊文春』2016年12月22日号は、千葉大学の学生である増田峰登 被告についての記事を掲載している( 「千葉大集団強姦主犯が私淑した外資系ナ ンパ師」 (131~132

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    fuyu77 2020/09/29
  • 「生まれてくること」は望ましいのか:デイヴィッド・ベネターの『生まれてこなければよかった』について

    The Review of Life Studies Vol.3 (March 2013):1-9 「生まれてくること」は望ましいのか デイヴィッド・ベネターの『生まれてこなければよかった』について 森岡正博 *印刷バージョンと同一のものをPDFでダウンロードできます。引用するときにはかならずPDF版をご参照ください。 → PDFダウンロード 1 はじめに 筆者は、吉陵と共同執筆した2009年の論文「将来世代を産出する義務はあるか?:生命の哲学の構築に向けて(2)」において、人類には将来世代を産出する義務があるかという問題、すなわち、人類は当に次世代を産出し続けなければならないのか、次世代産出をやめて静かに滅びていくことは許されないのかという問題を哲学的に検討した。その問題意識は、ハンス・ヨーナスの「将来世代への責任」論に触発されて浮上したものであった。ヨーナスは、人類には将来世代への

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    fuyu77 2017/12/30
  • 「膣内射精性暴力論の射程:男性学から見たセクシュアリティと倫理」森岡正博

    論文 『倫理学研究』第38号 関西倫理学会 2008年4月 24~33頁 膣内射精性暴力論の射程:男性学から見たセクシュアリティと倫理 森岡正博 *【数字】の箇所で、印刷頁が変わります。数字はその箇所までの頁数です。 はじめに 沼崎一郎は一九九七年に独自の「膣内射精性暴力論」を発表した。これは日の男性学に新領域を開く画期的な論考であった。沼崎の問題提起を受けて、宮地尚子は一九九八年にその論点をさらに展開する論文を発表した。論文で私は、沼崎と宮地によって考察された論点を検討し、そのうえで、もしこの路線で思考を進めていくならばそこからどのような帰結が導かれることになるのかを考えてみたい。この種の議論は海外においても格的には議論されていないのではないかと推察される。関心ある読者はぜひこの議論に参加してみてほしい。 1 沼崎一郎と宮地尚子による問題提起 沼崎一郎は、一九九七年に「〈孕ませる性

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    fuyu77 2015/08/03
  • エコロジーと女性: エコフェミニズム, ラディカルフェミニズム, 環境思想, ディープエコロジーなど

    論文 小原秀雄監修『環境思想の系譜・3』東海大学出版会 (1995年5月) 152-162頁 エコロジーと女性-エコフェミニズム    森岡正博 一九六〇年代から七〇年代にかけて、先進諸国でフェミニズムの運動が同時多発的に起きた。これを第二派フェミニズムと呼ぶが、そこではラディカル・フェミニズム、マルクス主義フェミニズムなどが新たな展開をとげた。一九七〇年代は、フェミニズムの歴史の中でも、とくに大きな達成がなされた時代であった。女性たちによって担われた七〇年代フェミニズムは、八〇年代に入って、科学史、心理学、文化人類学などの様々な領域に決定的な影響を与えはじめる。私の身近な領域で言えば、生命倫理学の分野にもその影響は及び、最近ではフェミニズム生命倫理学という潮流が登場してきている。 さて、そのようなフェミニズムの影響力は、当然、エコロジー・自然保護にも及んだ。エコフェミニズム、あるいはエコ

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    fuyu77 2015/05/31
  • 「草食系男子」の現象学的考察

    The Review of Life Studies Vol.1 (October 2011):13-28 「草系男子」の現象学的考察 森岡正博* *印刷バージョンと同一のものをPDFでダウンロードできます。引用するときにはかならずPDF版をご参照ください。 → PDFダウンロード 1 「草系男子」という言葉の誕生 「草系男子(草男子)」という言葉は、2008年から2009年にかけて流行語となった。新聞、テレビ、雑誌、インターネットなどでさかんに取り上げられ、人々の日常会話にもたびたび登場した。流行語になるにつれ、当初の意味合いは多様化していき、人々は様々に異なった意味を付与しはじめた。2009年12月に、「新語流行語大賞」(ユーキャン主催)のトップ10のひとつとして「草男子」が選ばれた。2010年になるとこの言葉は普通名詞化し、2011年現在、人々はこの言葉にさほど興味を示して

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    fuyu77 2015/03/31
    “フェミニストたちの反応を見ていて私が感じたのは、彼女たちは草食系男子というものを、男性権力が仕掛けてきた新たな「罠」だと思っているのではないかということだ”
  • 森岡正博女性学からの問いかけを男性はどう受け止めるべきなのか」

    |生命学ホームページ|掲示板|プロフィール|著書|エッセイ・論文|リンク|kinokopress.com|English | 日倫理学会編『日倫理学会第50回大会報告集』 1999年10月 52-57頁 女性学からの問いかけを男性はどう受け止めるべきなのか 森岡正博 女性学が現代倫理学にとってきわめて大きな問いかけをしてきたことはもはや疑問の余地のないことだと思う。女性学からの問いかけは、「男性」=「人間」という等号を疑うことすらなかった、というよりも、そういう等号の存在にすら気づかなかった哲学・倫理学を根底から揺さぶる力をもっていたと言わざるを得ない。(もちろん、女性学からの問いかけの根性にまったく鈍感であったり、分かったふりをして実は完全に誤解していたり、知りもしないのに感情的に批判したりする学者もいるが、そういう方々のことはとりあえず無視しておこう)。 私はここで、女性学と倫理

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    fuyu77 2015/02/13
  • 大塚健祐「恋愛論批判序説」(生命学ホームページ)

    恋愛論批判序説~あるいは、夜叉った時に大塚図! 大塚健祐 私は、恋愛は苦手(嫌いなわけではない)だが、恋愛論は得意である。 恋愛は語るべきものではなく、するものだ、などと言い古された言葉を使う 輩には、君は動物だが俺様は人間なのだと言ってあげよう。人間は語って記し たからこそ動物ではなくなったのである。 それは人の不幸の始まりかも知れないが、私は人間で良かったと思っている のだ。 さて、この恋愛という言葉がまずもってマズい。誤解の元である。まったく もって定義が曖昧なのだ。「好き」という単語も同様である。 「好きとか、嫌いとか、最初に言い出したのは、誰なの」というのは恋愛シミ ュレーションゲーム『ときめきメモリアル』の主題歌であるが、まさに言い得 て妙だ。 ここでは、さまざまな感情が味噌も糞も一緒にされてしまっている。 私は小学生時代より友情と愛情の違いについて思索を重ねてきたが、先頃つ

    fuyu77
    fuyu77 2014/09/20
    「友情」の部分を「信頼」、「欲情」の部分を「性的幻想」と読み換えたい。
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