昨年12月に上咽頭(いんとう)がんを公表したフットサル元日本代表の鈴村拓也(35=デウソン神戸)が、奇跡的な復活を果たす。明日22日の湘南戦(ホーム)に向け、20日は神戸市内で調整し、約9カ月ぶりの復帰が確実になった。小川亮監督が「(出場)時間は短くなるかも知れないが、チームの流れを変える経験と力が必要」と戦力として起用する考えを明かした。 がんを患った選手が、公式戦のコートに戻ってくるのは極めて異例だ。抗がん剤の副作用で、現在も唾液はほとんど出ない。執念で復帰する鈴村は「病気で苦しんでいる人に少しでも思いが伝わるよう、たくさんのものを背負ってプレーしたい」と言う。チームは10チーム中9位に低迷。起爆剤としての期待もかかる。