自分が何をしようとしているのかを忘れない脳のしくみを発見 行動のモニタリングに前頭前野と大脳基底核をつなぐ回路が関与 平成25年10月9日 (公財)東京都医学総合研究所 福祉保健局 (公財)東京都医学総合研究所の佐賀洋介研究員(現、フランス国立科学研究センター研究員)、橋本雅史研究員、星英司副参事研究員らは、「自分が何をしようとしているのかを忘れない」ための脳のしくみを発見しました。 「鶏は三歩歩けば忘れる」といわれますが、私たちも「何かをするために歩き始めたけれども途中で忘れてしまった」というような度忘れをしばしば経験します。こうした例は、行動を正しく完了させるためには「自分が何をしようとしているのかを忘れない」ことが重要であることを示します。これは、「モニタリング機能」と呼ばれ、人間で大きく発達した高次脳機能(※1)の一角をなします。加齢や脳損傷によって高次脳機能に不全が生じると、この