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ブックマーク / tanakahidetomi.hatenablog.com (17)

  • 「増税は必要ない、やるべきは減税だ!」in『言志』13号

    ウェブマガジンの『言志』に寄稿しました。ここしばらくの日経済への消費税増税への批判、それに代わってリフレーション政策の推進を、政治経済的文脈も踏まえて書いてみました。僕のほかにも上念司さんらの政治論説、野口旭、田村秀男、高橋洋一さんらの経済論説など中味充実ですね。ご一読ください。 http://p.booklog.jp/book/75323 この一年で日ではなく世界!!で出たアイドルを論じた著作の中でのマイ・ベスト5は、順位不同 1)竹中夏海『IDOL DANCE』 玉城ティナの表紙もカワイイけど、中味は竹中さんがどうしてアイドルのダンスに興味をもったのか、から始まり、東京女子流などのアイドルを具体例に、そのアイドルのダンスのツボと魅力を初心者にもわかりやすく伝えている快著。僕はこれを読んでから東京女子流に興味をもち、彼女たちのCDだけではなく写真集まで手をひろげた。それが数か月後、マ

    「増税は必要ない、やるべきは減税だ!」in『言志』13号
    gauqui
    gauqui 2013/08/14
  • 核武装したらどうなるんだろうか?の経済学

    『電気と工事』1月号から転載 最近は当に物騒になってきても、なんでもテレビで核武装のアンケートの話もあったとか? 正直、やれやれ、というのが感想だ。ネットをみても核武装しないといけない、日アメリカ依存から脱却して、東アジアで安全に生き抜くためには核武装を考えるべきだ、などなどという発言が目につく。一部では政治家たちも公言しているくらいだ。ここでは、ちょっと日が核武装した場合について経済学の視点から考えてみよう。まあ、断定的な結論を出すというよりも、いままでどんなことがいわれてきたのか、考え方の整理をしてみたい。 冷戦体制の間は、日は米国の「核の傘」をさほど問題視することもなくフリーライド(ただ乗り)をしていたというのが通説だ。ただ米国の同盟国の中では、東アジア地域の日韓国は、NATO諸国に比べると、ただ乗りの度合はかなり低い。つまり日韓国も米国にただ乗りはしていたんだけど

    核武装したらどうなるんだろうか?の経済学
    gauqui
    gauqui 2013/03/04
  • リカードと比較優位:前編(AJER動画)

    経済思想史塾の最新版。今回はTPP問題でもしばしば話題になる比較優位の原理だけを二週間にわたり解説しました。ちなみに倉山満さんの司会はこの比較優位の回で終わり。新司会者は誰に?? お楽しみください。 youtube動画 http://www.youtube.com/watch?v=oTlmsfPgCYg http://www.youtube.com/watch?v=j611OUrHx1U ニコニコ動画 http://www.nicovideo.jp/watch/sm19896475 http://www.nicovideo.jp/watch/sm19896519

    リカードと比較優位:前編(AJER動画)
    gauqui
    gauqui 2013/01/24
  • ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー』上下巻

    リーマンショック以降、経済学の批判と見直しが盛んだ。経済学(経済的合理性を前提にした人間観)を批判することは、ほぼ経済学の誕生した時から行われている。例えば『クリスマス・キャロル』で著名なイギリスの小説家ディケンズは、『つらい時代』の中で当時の経済学(古典派経済学)を容赦なく批判している。 だが、この経済学の前提である経済的合理性人間観は、そのような批判者たちに対していままで何重ものガードでまもられてきた。リーマンショック後の経済学批判の暴風雨の中でも、『ゾンビ経済学』と形容されるようにしぶとく「復活」している。ところが、この経済的合理性を前提としている人間観を、頑強な実証&実験をもとに、そのほぼ転覆に成功しているのが、ノーベル経済学賞の受賞者でもあるダニエル・カーネマンの業績だろう。そして書はそのカーネマンの現在の考えを一般の人にもわかりやすく説明した、新しい時代の「経済学」のだ。

    ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー』上下巻
  • 平野啓一郎『私とは何か』

    何気なく手にとったが、ここ数年ずっと考えているテーマ(アイデンティティの複数性と社会的な政策との関係)に近似したものが読めて、とても参考になった。 個人から分人へ という著者のテーマは、僕流に解釈すると、アイデンティティの単数性からアイデンティティの複数性へ、ということだと思う。 著者の面白い点は、この分人主義をさまざまな側面から、平易で明瞭な事例を重ねて記述していることだ。あっというまに読めるが、それでもその深度は測りがたいものもある。例えば、さらっと分人主義が、サンデル的な共同体主義への批判の基礎になるとも示唆していたり(これはアイデンティティの複数性を唱えたアマルティア・センと同じ)、または社交の在り方によって人の個性が決まると述べる箇所などは刺激的だ。 「誰とどうつきあっているかで、あなたの中の分人の構成比率は変化する。その総体が、あなたの個性となる。10年前のあなたと、今のあなた

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    gauqui 2012/09/26
  • 「日本の核武装」の経済学メモ書き

    最近は当にネットも殺伐としているけど、なんでもテレビで核武装のアンケートの話もあったとか? 正直、やれやれ、というのが感想だ。 ただ前から興味はあったので一度、この問題を経済学の視点から考えてみたい。まあ、断定的な結論よりもとりあえずいろんな文献読んでのメモ書き、その第一弾。 最初は、まず服部彰氏のこの論説「核兵器開発の経済的帰結」 http://www.asiawide.or.jp/eps/symposium/s96/3-7.htm 服部氏の論説は96年のものであり、現在とは若干、国際政治情勢が異なるとはいえ、経済学的な部分はほぼいまでも有効な議論だろう。 論説の中核は後半部分だ。なぜ核兵器を保有するのかのインセンティブ。 「経済学の需要と供給という概念を使えばこの問題を解決できる。端的にいって、冷戦終結後の世界においては、需要面で、核を保有する政治的あるいは経済的価値が上昇し、供給面

    「日本の核武装」の経済学メモ書き
  • 石破茂氏の「インフレ目標でハイパーインフレ懸念」論

    石破茂議員が自民党総裁選に出るのではないか、というニュースをみて、彼のデフレ問題へのスタンスを調べてみることにしました。 表題の件ははじめネットの冗談かと思ったのですが、ロイターでのインタビューに2年ほど前に答えたときのものなんですね。 http://jp.reuters.com/article/JPbusinessmarket/idJPJAPAN-16327220100716 ──みんなの党が日銀法改正を含めたデフレ脱却法案を提出するが。 「わたしはああいう考え方をとらない。マネーのバラマキは効果的かもしれないが、1年限りで終わるものでなく、2年、3年、4年と続ける必要があり、そのときハイパーインフレにならないという自信がない。麻薬を打つと元気になるが中毒になる前に止めるからいい、という話にならないか。(デフレ脱却法案への反対は)党としてまとまっている。うまくいくかもしれないが、ギャンブ

    石破茂氏の「インフレ目標でハイパーインフレ懸念」論
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    gauqui 2012/08/31
  • 生活保護問題対策全国会議編『間違いだらけの生活保護バッシング』

    準一氏の母親の生活保護受給が政治家やマスコミ、そしてネットでも厳しいバッシングをまねいた。僕は知らなかったのだが、テレビでは生活保護受給者を見張れ、みたいな番組もあったのだろうか? 書はこの一連のバッシングへの丁寧な反論を用意している。生活保護バッシングする人たちの多くは、生活保護制度そのものの意義や、またその基礎になる思想(生存権)には無関心な人が多いだろう。それはTwitterなどでふれる経験からもわかる。なのでこの読みやすい小冊子がそういうバッシングする人たちにうまく届くかどうかはわからない。 ネットでもこの編者となる団体のホームページはあり、書の核になる部分はQ&A形式でも読むことができる。 http://seikatuhogotaisaku.blog.fc2.com/blog-category-2.html 例えば書では、今回の一連の報道の特徴を、1)民法上の扶養義務が

    生活保護問題対策全国会議編『間違いだらけの生活保護バッシング』
  • いまの日本に徴兵制を実施したらどうなるか(簡単な経済学的視点から)

    Twitterで徴兵制導入すべし、という意味不明の発言を最近よくみるようになった。基的に、ただの若者には根性や防衛意識が足りないなど、無責任な発言によるものが大半だ。ただし知的な関心もある。徴兵制をいまの日に導入すればどうなるだろうか。それをポール・ポーストの『戦争経済学』を利用して簡単にみておく。 最初に結論でいうと、いまの日に徴兵制をひくと、1)防衛力が低下する可能性、2)若い世代の人的資の蓄積が歪む(ムダが発生)する可能性があるということだ。 ポーストのは、主に徴兵制からAVF(総志願軍)への転換という先進国の主流の流れを分析したもので、日の一部の無責任な論説のように徴兵制への転換とは異なる。なのでこのポーストの視点を逆転させる必要がある。 まず総志願軍の場合は、他の公務員の賃金やまた民間の賃金との競合を考えなければいけない。それに対して徴兵制は基的にその問題はそれほ

    いまの日本に徴兵制を実施したらどうなるか(簡単な経済学的視点から)
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    gauqui 2012/08/30
  • もしヴィトゲンシュタインがマクロ経済学者だったら…ではなく、本当にヴィトゲンシュタインがマクロ経済を語ったとき

    スコット・サムナーのブログに「もしヴィトゲンシュタインがマクロ経済学者だったら」というエントリーがある。ヴィトゲンシュタインだったら言いそうなスタイルを模倣した面白いものだ。でもサムナーは書いてないけど、ヴィトゲンシュタインがマクロ経済について語った瞬間もあったんだ。それはサムナーが模倣したほど、ヴィトゲンシュタイン的な産婆術が発揮されてたかは正直微妙だけど。 「国家財政がひっ迫し始めると、家計も苦しくなるのではないだろうか。いつでもストが打てる労働者は、自分の子どもを秩序好きな人間には教育しないだろう」(ヴィトゲンシュタイン『反哲学断章』1947年のメモ)。 これを読むと財政緊縮で、家計に増税されている(から苦しい)。そして増税は労働者に重くのしかかり、それによってストをうつ。だがこのストという解決方法はあまりヴィトゲンシュタインの好みではないのかもしれない。 面白いのはやはり前半部分だ

    もしヴィトゲンシュタインがマクロ経済学者だったら…ではなく、本当にヴィトゲンシュタインがマクロ経済を語ったとき
  • 速水健朗『都市と消費とディズニーの夢ーーショッピングモーライゼーションの時代』

    デフレカルチャーの造語を生み出した速水健朗さんの最新作は、都市の些細だが重要な変化(時間決め駐車場から校外のショッピングモールの進展など)に注目した興味深い探究だ。あとがきにもあるように、SF作家のバラード的な世界を速水さんの独自の視点から再解釈したかのような都市論だ。書の副題にある「ショッピングモーライゼーション」という概念は、速水さんの造語であり、「都市の変化、競争原理を導入し、公共的なスペースが最大限有効活用されるという変化」を指している。例えば従来では郊外のショッピングモールなどは新自由主義(ネオリベ)からの社会の画一化やコミュニティの崩壊を示す殺伐とした風景を指していた。 これに対して速水さんは新自由主義批判の観点からでは、いま起きている都市の変化はつかめない。このショッピングモーライゼーションはそのような旧来の見方への兆戦だ。さてそもそもこのショッピングモールとはどんな由来で

    速水健朗『都市と消費とディズニーの夢ーーショッピングモーライゼーションの時代』
  • クルーグマン「日本に必要なのは…『物価上昇を伴う経済成長』だ。」スティグリッツ「日本の経済を刺激する方法はいくつもある。円高を食い止め、製造業の輸出競争力を向上させること

    ここ数日、僕の知人もインタビュークルーで参加した、NHKのBizに出演したクルーグマンとスティグリッツのインタビューの文字起こしが以下で読める。必読である。 世界が注目する“日の教訓” http://www.nhk.or.jp/bizplus/history/2012/08/detail20120813.html#contents1 世界経済の課題 “格差の是正” http://www.nhk.or.jp/bizplus/history/2012/08/detail20120814.html まずしばしば日の日銀行よりのメディアや評論家たちに悪用されるクルーグマンの「お詫び」発言の真意が明確に出ている。クルーグマンは天皇陛下におわびをすることが真意であった。他方で、歴代の日銀総裁にもお詫びするが、それは天皇陛下へのお詫びとはまったく異なる意味でである。 プリンストン大学 ポール・クル

    クルーグマン「日本に必要なのは…『物価上昇を伴う経済成長』だ。」スティグリッツ「日本の経済を刺激する方法はいくつもある。円高を食い止め、製造業の輸出競争力を向上させること
  • 『ジャパニズム』08号

    古谷ツネヒラ編集長から頂戴しました。ありがとうございます。シノドスの各種媒体、Planet、『POSSE』など若い論客が集まる媒体が多いですが、この『ジャパニズム』は保守の若い論客たちが中心の雑誌です。今回の号では、冒頭の竹田恒泰×久野潤×古谷経衡三者の座談会「教育の悲劇からこの国の若者をいかに救うか」が、いまの日の伝統的な保守(=冷戦構造を背景にしたもの)から新しい保守をどう考えるべきか、その広がりをどう担保するかが語られていて、「保守とは何か」を考える上で興味深い内容です。竹田氏の発言を僕は今回初めて読みましたがその意味でも参考になります。まだ頂戴したばかりなのですが、昨日のトークイベントでも最後に話題になった「戦艦大和は経済効率的だったか」という問題を、久野さんが連載「父祖たちの戦争第二回 戦艦あっての航空機/空母技術」で書かれたのこと。他にも橋下徹氏の政策展望とその評価の記事など

    『ジャパニズム』08号
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    gauqui 2012/08/16
    若手の保守論壇雑誌ってのがあったのか
  • TPPの「交渉参加」してどうして悪いのだろうか?-高橋洋一TPP合コン仮説in『ニューモデルマガジンX』3月号

    高橋洋一さんと僕と三橋貴明さんとの鼎談を記録した『ニューモデルマガジンX』三月号から引用かねて、ご紹介。ぼくは自由貿易の恩恵はこれからも一貫してあると思う。ただ別にTPPに参加しなければ自由貿易の恩恵を受けられないとも思わないし(あたりまえ)、交渉が必ずしもよく設計されているかどうかも議論すべきだし、またここが重要だがいまの野田政権に国民が信をおくことができるかどうかも重要だとも思っている。 この最後の点は、僕には決定的に重要に思える。一概に定式化することは不可能なのだが、グレーザー&ローゼンバーグの名著に『成功する政府 失敗する政府』というものがある。 「例えば、市場に基づいた解決策は、指令・統制型規制や、あるいは政府がコントロールする生産のような非効率的な配分方法にとってもっとも有力な代替的手法であり、確かに多くの利点がある。しかし、状況と政策の信頼性の程度によっては、市場に立脚した政

    TPPの「交渉参加」してどうして悪いのだろうか?-高橋洋一TPP合コン仮説in『ニューモデルマガジンX』3月号
    gauqui
    gauqui 2012/02/06
  • ■[経済]グルンステン=田中のマンガ論の拡張(ふたつの全体論)

    稲葉振一郎さんが、この前のSFトークイベントのときに用意してきた短文を公開していて、その中で僕のグルンステン論を引用しているのにちょっと驚いた。 インタラクティヴ読書ノート別館の別館トークイベント「SFは僕たちの社会の見方にどう影響しただろうか?」用メモ 以下は当該部分の引用 田中秀臣はティエリ・グルンステン『マンガのシステム』を再構成して、マンガ(日まんがのみならずアメリカのコミック、カートゥーン、フランスのバンド・デシネ等を含む)読解のためのモデル構築を試みている(http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20091220#p1)が、私見ではそれはクワイン=デイヴィドソン流の「意味の全体論」(ウィラード・ヴァン・オーマン・クワイン『真理を追って』、ドナルド・デイヴィドソン『合理性の諸問題』)のパラフレーズとしても解釈できる。田中はグルンステンからヒント

    ■[経済]グルンステン=田中のマンガ論の拡張(ふたつの全体論)
  • マンガモデル論のレジュメ

    12月13日に大東文化大学で報告したレジュメをいまワードで修正してて図表も汚いけど(笑)つけたものを以下にコピペ。ただし下付き英数字なんかはワード文書ではちゃんと表記したりしてるけど以下では面倒なので修正してないかも。一応、未完成なので引用とかする際には僕の了解を得ること。研究目的でワード版を研究者個人で請求された場合は対応します。僕と面識ない方は名、住所、勤め先(学校)、電話番号を必ずメールで教えてください。いずれが欠けてもお送りしません。面倒にならないかぎり(例:請求者多数とか神経質な対応とかストーカーとかいろいろ)送ります。レジュメなのでグルンステンのを読んでて、なおかつ口頭の注記を聞いて完全レジュメと思ってください。ほぼ当たり前のことなんだけどたぶんマンガ研究の世界ではここらへんの常識が通用しない可能性があるのでわざわざ注記。 (付記)id:ITOKさんに図表を一部作成していた

    マンガモデル論のレジュメ
  • 『世界史の構造』を読むー『atプラス』06号

    頂戴しました。ありがとうございます。前号については悪態の限りをつくしました 笑。さて、今回の号ですが、柄谷行人氏の『世界史の構造』を雑誌の過半を使って大特集しています。 しかし御存じのように僕は思想系は、マンガとアニメ、あるいは経済学に関係するものしか思想的なものには反応できない体質ですので、この柄谷氏の大著も存在を知っている程度で読んでません。 だけど、今回の僕のツボはありました! それは毎回巻頭を飾る岡崎乾二郎氏の「<活動>へのアート」です。岡崎氏はそこで古賀春江の作品世界をフロイトの精神分析の枠組みで解釈しています。一種の謎解きとして。古賀春江の展覧会がいま開催中ですが、それを近々見に行きたい僕にはとても興味深い内容です。 例えば古賀の作品「海」は著名です。展覧会ではこの「海」の原典が同時に展示されているそうです。そこで岡崎氏な謎に直面します。 この「海」は展示会では絵葉書が原典であ

    『世界史の構造』を読むー『atプラス』06号
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