タレント、スマイリーキクチさん(37)の日記形式のブログに悪意の書き込みをしたとして、警視庁は名誉棄損容疑などで摘発に踏み切った。事件は、匿名性を背景にしたインターネット世界の言葉の暴力のすさまじさを改めて認識させた。捜査の狙いと、摘発の意味合いを探った。【佐々木洋、長野宏美】 <死ね、犯人のくせに><てめえは何をしたと思っているんだ>--。 キクチさんは昨年1月、ネット上にブログを開設。間もなく、キクチさんが88年に東京都足立区で起きた女子高校生コンクリート詰め殺人事件に関与したとする事実無根の書き込みが殺到した。 キクチさんの所属事務所の太田プロダクション(新宿区)によると、約10年前からネットの掲示板などで「犯人」として名前が書き込まれ、事実無根の中傷が始まった。一部書籍などに足立区出身のキクチさんを連想させる表現で、事件に関与したかのような記事が掲載されたことや、テレビの番組中で「