ITシステムに求める要件が多様化、複雑化の一途をたどっている近年、要件定義の難易度もいっそう増している。そうした中でも、確実かつ効率的に要件定義を行うためには具体的にどうすればよいのだろうか? プライスウォーターハウスクーパースの耵岡充宏氏に話を聞いた。 難易度が増している要件定義 かつてITは、企業の業務を効率化してコストを削減するための手段として用いられていた。システム化の対象となる業務は、会計や人事など、ある程度定型化されたものがほとんどだった。だが今日、ITに求められる役割は効率化だけにとどまらない。ビジネスの「スピード」「精度」「利益」の向上に直結するような効果、ひいては経営戦略により深くコミットしたITの在り方が求められている。ITが担うべき役割は広く、そして複雑になっているのだ。 こうした中、さらに重要性を増しているのがシステム開発における「要件定義」だ。むろん、かねてから指
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