スギに続いてヒノキの花粉がつらい季節になった。とめどもなく出てくるハナ水に悩まされているひとも多いだろう。 ハナ水はどれくらいでてくるのか? 意外なことに、健康な成人なら毎日1リットルも作り出され、その半分近くを飲んでいる。1日にティッシュ1箱分ものハナをかむと、からだが変になりそうな気がするものの、実際は300ccぐらいしか出ていないのだ。 ■1リットルのハナ水 ハナ水の役目は大別すると1.のどや気道の粘膜を湿らせる、2.ほこりやウィルスなどの異物を追い出す、の2つがある。 ハナの穴から奥に進むと、鼻腔(びくう)と呼ばれる広い空間があり、ハナ水はその粘膜にある鼻腺(びせん)から生まれる。その後は、粘膜の表面にある線毛(せんもう)がベルトコンベアのように働き、毎分5~10mmのゆっくりした速度で奥に運ばれていく。 平均的な成人は1日1リットルものハナ水が作り出され、半分以上は吸い込んだ空気