本業のボートレーサーの傍ら、趣味で唐津焼の作陶に励む男性がいる。唐津市相知町に「山瀬の谷窯」を構える同市の久富政弘さん(51)。月の半分は制作に力を注ぐほどで、今年の唐津やきもん祭りにも出品する。 久富さんは多久市出身で、19歳でプロ選手としてデビュー。佐賀支部に所属し、月2回ほどレースに出場する現役選手だ。焼き物作りを始めたのは約9年前。知り合いから唐津焼を教わったのをきっかけに、友人に作品を贈ったり、相知町の粘土工場に通ったりと焼き物にのめり込んだ。 ろくろでの成形なども不思議と手になじんだ。「以前までは選手がボートのプロペラの調整もしていた。火であぶって削ったり、伸ばしたり。そんな工程や、焼いてみるまで、乗ってみるまで分からない所も通じる部分があった」と話す。 手がけるのは日常食器や酒器がメイン。相知町伊岐佐の山あいの薪窯で本格的に制作する。相知町の陶芸家・水谷渉さんと出会い、水谷さ