東北大学、黒鉛が超電導になるメカニズムを解明 2008年11月11日 サイエンス・テクノロジー コメント: トラックバック (0) 田中 武臣/Infostand 東北大学大学院理学研究科の佐藤宇史助教らの研究グループが11月10日、鉛筆のしんなどに使われている黒鉛(グラファイト)が低温で超電導になるメカニズムを解明したと発表した。9日(英国時間)付の英科学誌『Nature Physics』のオンライン速報版に掲載された。 黒鉛は、炭素原子が蜂の巣状のネットワークを形成した層状の結晶構造を持ち、層の間にカリウムやカルシウムを加えると、低温で電気抵抗がゼロとなる超電導となることが知られている。この現象は40年前に発見されたが、その仕組みは長らく不明だった。 佐藤助教らのグループは、高エネルギー分解能を持つ装置と「光電子分光」と呼ばれる手法で黒鉛超電導体の超電導電子を直接観測。超伝導を担う電子