最近になってもイザヤ・ベンダサンと山本七平の書籍復刻が続く。死後随分経つのに読み継がれるものだなと思う(反面、ネットでは強烈に嫌われていて私のような愛読者にもとばっちりがくる)。 本書、「にっぽんの商人(イザヤ・ベンダサン)」はデータベースを見ると一度文庫本(参照)となり山本七平ライブラリーでは「日本教徒」(参照)に収録されている。最近の復刻はなさそうだが、古書を気にしなければまだそれほど入手が難しい本ではない。私が手元にもっているのは、昭和五十年のハードカバーの初版だ。愛着の深い本だ。ただ、この本は紹介するまでもないなかという思いもあった。というか、他のイザヤ・ベンダサンの本や山本七平の本についても、わかる人が大切に読めばそれでいいのではないかという感じもしている。 書棚から取り出してぱらぱらとめくってみて今思うと、この本については、イザヤ・ベンダサンの著作というより、概ね山本七平として