まずは,2つの統計的事実を見ていただきましょう。1)は,2015年度の文科省『児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査』によります。 2)は,同じく2015年度の文科省『全国学力・学習状況調査』によります。いじめ容認率とは,「いじめはどんな理由があってもいけないと思う」という項目に,「どちらかといえば当てはまらない」ないしは「当てはまらない」と答えた生徒の比率です。 1)中学校の生徒千人あたりのいじめ認知件数 公立:17.9件 > 国立:14.1件 > 私立:8.4件 2)中学校3年生のいじめ容認率 公立:6.2% < 国立:8.0% < 私立:9.1% 中学校のいじめの統計ですが,生徒千人あたりの認知件数(発生率)は,公立,国立,私立の順に高くなっています。「わが子がいじめに遭わないように」と,中学受験をさせる親御さんも多いと聞きますが,このデータをみると,さもありなんです。